Sparkling* 光ってるのどうする?

こんにちは、ウトです。こちらは 以前のBittersweet in NZ の続きです。主に、NZ暮らしでの体験や思いを言葉にして発したくなると綴る私感ブログです。

「がん」かもしれないと言われて感じてたこと。(5)検査の結果

ずっと、子宮を取るかもしれないと考えてたのは良かったみたい。
 
夫は、手術で子宮内でなされること(削る)ことに青ざめていたのに、私より詳しく聞かされてかわいそう。
ボーッと一人。しょうがない。
こういうこともあるよなって思うようにして、ベットの上で卵サンドと紅茶を終わらせた。
夫が迎えに来て、家に戻り、ゆっくりする。
犬くんが静かにそばに来て、なぐさめてくれる。なんて可愛いんだろう。なでながら、本を読んでいた。
 
夜寝られなくなるから、ちゃんと起きていたかったのに、すっかり寝てしまって。夜中に目が覚めてしまった。
 
子宮摘出がもう現実になりそうだぞと思うと、気になってしょうがない。
 
真夜中なのに調べ始めると「原三信病院婦人科便り」に目が止まった。
 
福岡県にある原三信病院で婦人科の医師をなさっている、
片岡惠子さんの闘病記で子宮摘出体験談。
 
その「原三信病院婦人科便り7」の中の一文に、衝撃を受けました。
 

ただ、子宮は「妊娠をする」ということ以外に使い道がない臓器なので、こと「生きていく」ためにはあってもなくてもさほど困りません。

婦人科部長の闘病記 Part7 - 医療法人 原三信病院

 
ほんとだーーーーー!!!!!
 
真夜中なのに、どんだけ叫びたかったことか!閃光が走った。
 
この婦人科医師の言う通りでありますよ。ね!?なんでこれに今まで気がつかなかったんだろう???
 
「生きていく」ために、子宮とさよならすることに「精神的に」納得できた瞬間だった。何かが胸の奥でピタッとはまったような、スッキリ感。
 
その上、片岡さんのお話はとても面白くて。夜中3時だというのに、声を殺してお腹がよじれるほど笑いながら、また眠くなるまで読み続けた。
 
もし同じような状況の人がいたら、こちらどうですか?

www.harasanshin.or.jp

 
海の向こうの片岡医師のおかげで、「子宮と卵巣の壮絶な痛み経験」がなくても、子宮摘出への決断に後ろめたさがなくなったこともあって、手術後は気兼ねなくのんびり。
 
かわいいホヤをお迎えしたり水あげたりして、検査結果が出るまでを過ごしていた。

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ピンクの葉がかわいい クリムゾン・クイーン Hoya carnosa “Krimson Queen”
ちなみに、NZではホヤは小さな「挿し穂」「カッティング」で入手できることが多いので、小さな挿し穂をドキドキしながら育てていくんですね。成長もゆっくりだし。だからかわいいのです。

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葉の形がかわいいでしょう? ホヤ ロツンディフォリア Hoya Rotundiflora
私の場合は、午前中はまったりできてても、夕方から夜にかけて子宮のシクシク重い痛みが強まってきてた。
 
痛かったら飲んどいてと言われた「Paracetamol パラセタモール」というマイルドな痛み止めを、効くのか判らずもとりあえず飲んでおく。
パラセタモールは万能薬扱いなのかと思うほど、NZのGP(かかりつけ医)でよく処方される解熱剤・痛み止め。
 
<子宮内膜組織の検査結果>
 
子宮内膜組織検査と子宮内膜全面掻爬術を受けてから、検査結果がでるのは1〜2週間かかると言われていたけど、その知らせは1週間も経たずにやってきた。
 
隠さず真実を語る男性医師からのメールだった。
 
今朝〇〇(私)に数回電話しましたがつながらなかったので、先日行われた組織検査の結果をこのメールにて報告します。
 
手術中、血管が増えた増殖性子宮内膜の所見から、子宮内膜増殖症、異型、または癌が強く疑われました。
 
喜ばしいことに、組織検査の結果、子宮内膜にはプロゲステロンの作用しか見られませんでした。
子宮内膜の異型性、過形成、悪性癌の兆候はありません。
したがって今後のフォローアップは必要ありません。
正式な報告書は後日送ります。もし、ミレーナや出血について何か心配なことがあれば、まずGP(かかりつけ医)を受診してください。ミレーナは7年後に取り外すことができます。
 
あれ?悪いんじゃなかったんだ。子宮取らなくていいんだ。
すっかり決別の決心をつけていた「子宮と卵巣」も、このまま一緒に生きていくんだわ。
ごめんね、さよならって思って。これからもよろしくね。
びっくりというより、そういうこともあるんだなって。
専門医達が見ても、見た目悪玉だったのに、良性だったなんて。よっぽど悪そうな外見だったんだな。
 
さてさて夫にも、メール見てもらう。
 
白い人はスクリーンを凝視して、蒼ざめた顔で頭を抱えている。血の気がない。いい知らせなのに何でだ?
 
あ、そっか。こう書いてあったから。
 
Hi 〇〇,
 
Sorry, tried to call you a couple of times, but phone rang out. 
 
(中略)
 
Happy to say the results are back from surgery, ............
 
書き出しが Sorry で始まってたから、悪い知らせだと思ったんだって。
 
夫はこれまでずっと冷静でいてくれていたけど、ものすごく私以上にショックを受けていたのです。いつも元気な私が突然具合悪くなって、大出血はハンパじゃないし、しかもガンかもしれなくて。これまでの私を知っているから、不公平だとよくこぼしていた。病気になるのにいい人悪い人関係ないんだけど、それでも。
 
だからどんなに安堵したことか。お医者さんも、電話で一刻も早く朗報を知らせようとしてくれてたみたい。
 
家族で大喜びして、友人達にも知らせて。励ましてくれてた友達や仲間には、それぞれに返事を書いていた。
 
これは、悪性じゃなかったから言えることだけど、それぞれに説明しながらちょっと頭をかすめた。
 
もしや、最初のGPから専門医達も、大げさだったんじゃない?急かしすぎてたんじゃない?
 
***
 
そんなこと思っちゃったら罰当たりだってすぐ分かった。
 
私の暮らすオークランドは、突然レベル4のロックダウンに入ったのだ。
 
デルタ変異株に感染したコミュニティケースがオークランドで発生したから、夜6時に発表されて、その日の日にちが変わるとロックダウン開始。
 
とうとうデルタがやってきてしまった。
 
そしてその後すぐ、私が手術を受けた病院でも感染者が出て、病院の一部が一時閉鎖されてしまった。
 
うわーーーー!!! 
 
ロックダウン前に、無事に手術を済ませることができたんじゃん、私。
夫やお医者さん達の、急げや急げに押されてスムーズに進んだおかげで。
 
無駄に分厚くなった子宮内膜を取って、月経過多を和らげる器具を挿入して、悪性じゃないことも確認されて。
後はロックダウンで、家で無理せずゆっくり回復期に入れる。
 
私、守られてる!!!
そうとしか思えない。どうしよう、ありがとう!!!
 
それにロックダウンでステイホームになると、通勤も通学もなくなってお弁当作りもなし。手術後の回復に、朝もゆっくりしていられるようになった。タイミングがすごすぎる。
 
<ミレーナ挿入後>
 
子宮内膜全面掻爬術の後は、2週間は激しい運動は避けましょうと言われていた。
 
最初の数日は、当然だけど重い痛みがあって。ホッカイロをお腹につけてると和らいだのでいいですよ。日本人の友達が「足りなくなったらあげるからいつでも言ってね」と言ってくれてたけど、もらわずにすんだ。海外暮らしでホッカイロは貴重品だからね。
 
でも2週間をすぎても、犬散歩はまだ再開できそうになくて。午前中は体調いいみたいで、つい掃除機をかけると、夕方ごろからシクシク下腹部が痛んで後悔。買い物でカートを押してると、いたたたたとカートにもたれかかっちゃう感じの痛さだった。
座った時に下腹部を押さえてしまう服も、さけたほうがいいみたい。ゆったり服で。
 
安静が足りないのかな?と思ったけど、じっとしててもしてなくても痛みは時々ある。家事ができないほどじゃないから、軽く動くようにしたほうが気が紛れた。
 
それでもなかなかシクシク痛みの波が抜けない。
 
で「もしかして。ミレーナずれてるんじゃない?先生ちゃんと入れたかな?」という疑問が湧いてきた。
 
そしたらやっぱり。「ミレーナ ずれる」で検索してる人が、他にもいるみたい。
 
調べてみると、子宮内がミレーナの濃い黄体ホルモンになれるまで、3〜4ヶ月から6ヶ月ほどは多少の出血や痛みがあるらしい。なので使用期間5年(私は7年!)のうち、なれるまでの最初の数ヶ月はちょっとの不快はしょうがないみたい。
 
そういえば麻酔切れてない間に、NZ版ミレーナの説明書もらってたことを思い出した。小さなミレーナの小さな説明書の小さな文字を読む。メガネかけても読みづらいけど同じようなこと書いてあった。7年も入れっぱなしなんてすごいな。そのうちいい加減に閉経するでしょう。
 
大出血をするまでは定期的に月経があったのに、ミレーナを入れてからは、だらだらと出たり出なかったりはっきりしない。「ゆらぎ」ってこういうことか。
しかもびっくりするほど量が少なくなった。もうあの2日目も1日目の量ですらも過去のものになって、少し寂しい。
 
でも現代の女性は、昔の女性に比べてうんと生涯の月経回数が多いから、体もそれなりにダメージを受けるらしい。
これからは変化していく体調との新しいつきあいが始まったんだな。
 
安静にしている間、犬散歩が恋しかった。たくさんもらってた鉄剤を飲み終えたころ、大丈夫そうって思い立ち、犬散歩を再開してみた。
 

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久しぶりだね。

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小雨も降ってきて気持ちがよかった。浄化されてるみたいだよ。
 
***
 
ここニュージーランドのオークランドは、予防接種率が上がって規制が少し緩和されてきたけど、まだロックダウン中です。
 
外はやっぱり静かで、家の中でも静かにしてないといけない時間が多い日が続いています。
 
手術とミレーナ挿入してから日常生活をスローダウンをしているけど、痛みも少しの出血もそんなに気にはならないくらいに。
この数ヶ月は、毎年恒例の子供達がテストでピリピリ、その上犬くんの突然の闘病開始。急に黄疸が出て原因不明のまま肝臓が機能してなくて、あばら骨が浮き出るほど体重も激減してしまって、そのままでは死んでしまうという状態に。今は獣医と共になんとか持ち直したところ。だから私の痛みには気が回らない。
 
でも半年しても痛みがあったら、お医者さんに診てもらうつもりです。

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死んじゃやだよ。
ほてりやのぼせ、不眠不安イライラとか数多くある「更年期症状」は、今のところないような気がする。
 
その更年期症状がひどくて日常生活に支障が出る場合を、「更年期障害」というそうで、実際に更年期障害で困る女性は、全体の約3割というデータがあり、そこまで困らない人のほうが多いそう。
 
たまたまこれまでの月経周期が定期的だったから、私はいつもと違う大出血ですぐ診察を受けたけれど、
これが普段からまちまちで月経不順の人は、すぐに診察に行こうと思わなくてもおかしくないんじゃないかな?
私もちょっとめんどくさって思ってたから。
でも早く行って良かったです。
 
あと、この数ヶ月で数名のお医者さんに診てもらって、「子宮摘出」のことを毎回言われていたんだけれども
男性医師達は、ものすごくていねいに気を遣って話すのに、
女性医師達は、前出のブログの片岡医師も含めて、子宮摘出することをあっけらかんと話してたのが、おもしろかった。
 
自分がいざ子宮取ることを考えざるを得なかった時
「子宮がない=女じゃない」という風には、全然感じなかった。
たぶん女性医師達も、それなりに年齢を重ねていて、女性だからこそ、そう実感しているんじゃないかな。
子宮があるなし、じゃないって。
なんか前チャクラの話とかで「子宮臓器があってもなくても、そこにそのエネルギーがある」って聞いたことがある気がする。
出産3回もしてて説得力がないと言われてしまうかもしれないけれど、素直にそう感じる。女性であることって肉体だけじゃないと思うから。
 
「ガンがあるかもしれない」「子宮と卵巣を取るかもしれない」と考えなくてはいけない時間は、とても意味深い経験だった。
もちろん悪性じゃなかったからこうスッキリ感じれるんだろうけど。子供の頃のことから最近までのことを、振り返ることもできて。
 
今回体が教えてくれたことは
「(がんばりすぎている意識もないほどに)むやみにがんばり続けるのはやめよう」
「まず自分を大切にしよう」っていうことじゃないかと思う。
 
「優しいから好きでやってる」「〇〇だから、やって当たり前」「できて当然」そう思われるいろんなところに、自分の心が枯れそうになるまで、心と力を注ぐのはもうやめよう。
 
これからはちゃんと、大切な人達や物事に絞って意識を向けよう。
 
それでこの前、こういう言葉を綴った。思わず出てきた気持ち。NZで将来に起きるかもしれない詐欺被害のお手伝いを、するつもりがないことを。
 
これまでは、NZで二番目に被害の大きい詐欺だから被害者数も多いわけだけども、被害にあった当事者なのに自分で動こうとしない人をたくさん見てきた。
 
多くの人がすでに弁護士や翻訳者に効果のない出費をしていたから、無償で協力せざるを得なかった。でも無償ですればするほど、当事者自身が動こうとしない。それじゃ長年続いた悪習は変わっていかない。だから本当に必要なことだけに極力限定して、それで終えようと思っている。
 
私が自分の不当解雇体験とイーストウィンド被害関係を発信するのは、移住生活の明るい未来のため。
日本人移民が日本人をだますのが当たり前、だまされても泣き寝入りするのが当たり前、そういう長年のウンザリする悪習が無くなっていけばいいと思うから。
過去の膿を出すための内容はイヤなことであっても、書いている私の見つめている遠くのビジョンは、明るく輝いてる。
他の日本人移民がどうであれ、私は泣き寝入りをせずにずっと行動してきたからこそ、ずっとポジティブ明るい先を見ていて、自分のできることをやるだけ。
 
ガンかもしれないことを考えたり、体に大きな変化の始まりがあったことで、もっと自分の意識と力を大切なこと意味のあることに注ごう、って思えた。
 
*****
 
今夜はNZでも、"Blood micromoon" と呼ばれる
限りなく皆既に近い部分月食の牡牛座満月。
ここまで長時間月が地球の影に隠れるのは、800年以上ぶりだそう。

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スマホがんばった。
寒かったけど、ほんのり赤かったね。
 

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ニコンのほうが強かった。
 
なんだか特別な満月の日らしいから、こんな感じのを聴いてて

ELDER - The Gold & Silver Sessions

 

こういうのも聴きながら


www.youtube.com

Psychedelic Porn Crumpets - Lava Lamp Pisco

 

 

かわいいカエルに癒される。うちでは飼えないから見るだけね。


www.youtube.com

 

いろんな飼い主さんの、いろんなお世話があるのね。