キエフから来た「木箱」と「マトリョーシカ」。
だいぶ前に遠くからはるばる
ウクライナ人の親戚が、遊びに来てくれた時にくれたおみやげ。
ロシア製のマトリョーシカとは、また違う味わいがあってね。
ロシア製のほうは、小さかった子供達が片付けても出して遊んで、間違えてふんじゃって割っちゃったり失くしたりしてた。
だから親戚のくれたもっと手の込んでる小さな小さな人形は、子供達が興奮して失くさないように気をつけて、大事にしてきた。
だって動物に囲まれてて、にぎやかそうな家族だし。
そのおかげで、マトリョーシカはもらった時と変わらないようなつやつやのままで、今日もスッとおすまししてこっちを見ている。
ロシア軍がウクライナに軍事侵攻する前から、今も連絡は取れないし親戚の無事はわからない。
そういえばNZで知り合うロシア人移民で、これまでプーチン人に出会ったことってないな。
遠い母国では破壊や暴力や流血や悲鳴や恐怖が人々にのしかかっているけど、
マトリョーシカは知ってか知らずか、表情変えずに同じ部屋にいる人間の不安をただ見つめている。
早く攻撃を止めてほしい。
とにかく、彼女が多くの人達と一緒に避難できてることを願って。