<抜けてた体験記3の続きです>
「そうきたか…」
元雇用主が永住ビザ取得したら、私との雇用契約は切るかもしれない。
予想していなかったわけではなかった。
でも、永住ビザのスタンプが貼られたパスポートを受け取った「その当日」に
切られるとは、思わなかった。
でも、この元雇用主は絶対気がついていない。
初めて会ったあの日から、私のスイッチが「バチっ」と入っていることを。
ビザ取った当日に切るっていう、こんなことやるなんて。
こんなことがわからないなんて、信じられなかった。
切ったとたんに、私は動く準備をずっとしてきたのだ。
なぜだかわからないけど、ただただ導かれるように。
「バチっ」とスイッチが入ったあの時から。
私は元雇用主の従業員であったけど、子供同士が同じ学校に通い、同じ地域に暮らし
困った時にはその都度、助け舟をして出してきたNZで暮らす子育ての先輩ママでもありました。。
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思い返せば、まだ子供だった10代の終わりから、
私は日本でたくさんの困っている在日外国人の手助けをしていました。
同じように在日外国人がひどい目にあうと手を貸す父を誇りに思い、
人に力を貸すことは自然なことでした。
特に異国の地で困っている人には。
だから、海外に暮らす同じ日本人として「まさか裏切ることはないだろう。」と日本人同士の良心を、私は信じていたいと思っていました。
でもそれは見事に、裏切られた。
のちに同郷人同士の裏切り行為が、
昔と比べてNZでとても増えているという悲しい現実を知った。
それに、会社都合で従業員を解雇する場合は、
従業員を納得させるだけの正当な理由を
雇用主は提示して、納得してもらわないといけない。
NZ永住権取得のために従業員になってくれてありがとう!ずっと隠してたけど、本当は会社経営は火の車でした。今日無事に永住権許可を確認!もうあんた必要ないから、あなたはクビですよ!
これを「はい。わかりました。」って普通に納得すると思っていたのだろうか?
従業員が解雇を納得しない場合。
その場合は納得しない理由を、提示しないといけない。
解雇には「正当な理由」がないといけない。
2013〜2014年の業績好調の会社経営報告をしてたのに、
解雇理由は、2013〜2014年の業績悪化。
2つの正反対の報告のどっちが真実で、どっちがウソ?
それにNZ永住ビザ取得のための雇用関係に感謝しておきながら、
永住ビザ取得を確実に確認したその当日に、隠していた業績悪化を突然知らせて解雇。
従業員を自らの永住ビザ獲得のためだけに利用した会社経営の
どこが、NZ経済に貢献していると言えるのだろうか?
それ以上に、この雇用開始から解雇まで納得できない最大の理由は
元雇用主も、
大手移住エージェントのイーストウィンド East Windも、
日本語ができるという移住弁護士も公認会計士も
ビジネスビザ保持の間に「正当な会社経営」をしてきたとして
NZ Immigration 移民局に永住ビザ申請をし、許可されたことだ。
元雇用主の永住権への挑戦は、
元雇用主が主張していた安定・継続性のある仕事の供給と
両輪だったということを、最初に言っていたのに。
解雇通知を目にして、私は信じられなかった。
裏切られたことが、ではない。
「この解雇を納得できない最大の理由」を
複数の該当する管轄機関で、私が今後主張し続けていくことで
どういうことが起きていくか、ということを
この元雇用主が想像できない、ということが信じられなかった。
一般的な日本人移民の私でも、はっきりとわかることなのに。
自分だけ、あるいはパートナーと大人だけならまだしも、
子供達を抱えていながら、永住ビザ獲得という願望のために
人を利用し、やすやすと裏切る行為の先にあるものが
「見えない」ということが、同じ親として理解できなかった。
親として
「欲しいもののためなら、世話になった人を裏切ってでも手に入れなさい。」と
子どもにそう教えるのだろうか。
そういう自分の背中を、
子ども達に見せていくのだろうか?
このとびきりびっくりさせられた解雇メールは、
クリスマス直前に来たので、関係機関がすぐクリスマス休みに入ってしまって、
従業員の当然の権利であるはずの雇用問題の相談ができないまま、
全然楽しくないクリスマスと正月を迎えた。