Bittersweet in NZ

こんにちは、ウトです。家族とNZで暮らしています。移住して10年近くは、多くの怒りやフラストレーションを感じていましたが、おかげで行動・経験・学びができて、最近はおだやかな日々がとても増えています。いろんな変化の流れが強いので、大切なのは何か?ということにも向き合っていたい。ここには、体験や感じたことを言葉にしておきたくなった時に綴っています。 Thanks for being here.

NZ不当解雇体験記18。次のステップに進みたいけど、ぐるぐる渦巻く思い。

さかのぼって、Employment Relations Authority(ERA)が、
私も夫も、このことを
知人、初顔合わせの人にかかわらず
いろんな方面で話すようになりました。

 

話しやすくなった、という方が合ってるかな。
ニュース記事になったことを、突然人から知らされたことで、誰が見てるかわからないなと思って。特に夫は大学関係やら教員仲間のつながりもあるし。
 
ERAの裁決が下ったことで、自分の体験したことに羽が生えて
つかず離れず私の周りでフワフワと浮いていて
「あれはなんですか?」と問われて、答えているような感じ。
 
移民の中では、永住権を求めるがあまり、こんな行為が横行しているということを、
移住の裏側を知らない人たちに知ってもらいたかったし、
 
なによりも、「こんな目に遭わないように、気をつけて。」
多くの人に伝えたかったのです。
 
多くの人がそうだと思うけど、つらい経験をすると、自分がしたような経験は、
他の人にはしてほしくないと心底願うし、私も強く強く思いました。
 

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子供のころ。雇い主から搾取される在日外国人労働者を、昔からいつも助けていた
父ちゃんを誇りに思って育った私は、
昔、在日外国人向け雑誌の編集をしている友達のお手伝いを通じて
困っている在日外国人のお手伝いをする機会がたくさんあって、人助けが当たり前で、
NZに来ても、困っている人を助けるのは当たり前で、そういう母親を3人の子供たちも見ながら育ってきました。
だけど、よく言えば情の厚い、悪く言えばお人好しすぎる、私の根っこの気質が
異国のNZで、同じ日本人に結果的に利用され裏切られたことで
心の源で大切にして生きてきたことの、根本を全否定されたように感じるのは容易いことでした。
あんた、バカだよ。
バカがつくほどお人好し、と言われてもしょうがないんだけども。
 
だから私のようなバカなことは、私でもう止めてほしいと願って
いろんな人に話していきました。
ビザが取れたらサヨウナラ。 
あれほど自分のしたことは正しいと言い張っていた。
自分がどんな風にして、このNZの地に暮らしていけるようになったのか、
私が語った時のあの怒りに満ちたマオリの人たちに向かって、正々堂々と話せるのだろうか?
 
永住権ビザ取得に苦労した人たち、
今現在必死に努力している人たち、
そしてNZの人々の前で、どんな顔して言えるというのだろう?
 
***
 
2014年初めの経営報告では、私たちが働き始めたおかげで
元雇用主の会社は業績が伸びているという「右肩上がりの会計報告グラフ」を見せて
いかに会社が好調かを教えてくれました。
 
会計報告はちゃんと公認会計士が作成したと言っていたはずなのに、
2014年初めは好調、解雇理由の2013年2014年は経営不振。
どっちの会計報告が事実で、どっちがウソなのか。
それなのに、永住許可スタンプの入ったパスポートを受け取った当日に、
「永住権取得のために、従業員になってくれてありがとうございます。」の後に
「2013年2014年の経営悪化のため雇用を解消したい。」と
突然経営報告とは正反対のことを言われ、
“雇用関係終了の『提案 PROPOSAL』” だから、双方が納得するまで話し合いをしなければならないのに、『解雇を強行』した元雇用主。
 
「永住ビザ取得のためだけに利用され、精神的苦痛を受けた」と訴えるのは、
大手移住エージェントも移住弁護士もついていながら、事実を隠し続けて、永住ビザを申請したことと
永住許可スタンプの入ったパスポートを受け取る当日まで、私をクビにするほどの経営不振を隠し続けていた、
この2つがあったから。
 
どちらか1つではない。
 
Citizen Advice  Bureau (市民法律相談 CAD)では、
「好調な経営と言っておきながら、永住ビザ取得を確実にするまで経営不振を隠していたのは、ビザ取得できなかった時のことを考えて、(私の)雇用をキープしておくためだったと考えられる。」と言っていました。
 
元雇用主と弁護士が、正当性を主張するなら、
 
Ministry of Business, Innovation & Employment (MBIE)やERAで
疑問に誠意を持って回答してほしい、説明してほしいと、
何回もこっちが、お金を払って相手の主張できる場を設けた。
 
ところがここまでやっても、未だにわからないまま。
 
真実がわからないままだから、
こうしてグルグルと苦しさがもたげてくる。