Sparkling* 光ってるのどうする?

こんにちは、ウトです。こちらは 以前のBittersweet in NZ の続きです。主に、NZ暮らしでの体験や思いを言葉にして発したくなると綴る私感ブログです。

NZ不当解雇体験記21。「隠匿」と「労働の搾取」1

先日、NZ在住のドイツ人でインターネット起業家のキム・ドットコムさんに、
 
国外追放の可能性があるらしいというニュースがNZヘラルドに載っていました。
 
派手なことして面白い風をこの国に吹く人だなあと思っていたので
残念だなと思っていたら
 
危険運転の前科があるのに、永住ビザ申請に申告しなかった、
つまり犯罪歴の前科を「隠匿した」からなのだそうです。
 
専門家の意見では国外追放の決断が下されるだろうという見方が強いとのこと。
 
なんでも
危険運転の前科(50km区域を149km)を申告しないで、ドットコムさんが永住ビザ申請したことを、このNZヘラルドが裁判の記録を基に明らかにしたことで、移民局の調査につながったらしい。
 
まあ、もともと外国で著作権侵害などの容疑がかかっているのに、
永住権が取れたことが不思議でしたが。
大金持ちならいいのか(National党政権は)?って言われてましたね。
 
居住許可申請した時に、NZ保安情報局(NZSIS)が申請を阻止しようとしたのに、
「政治的圧力」がかかったそう。
 
同時期に新しく設けた居住許可制度での入国者数が伸び悩んでいたので、
当時National党の移民大臣、ジョナサン・コールマン(またこいつだ!)が
「金遣いの派手な人物」を入国させるのに躍起になっていたらしい。
 
(このコールマンは、この前の選挙の時に保健大臣だったのに医療福祉の危機への責任を認めず放置していた。
こんな無責任な奴をこの前Northcoteの選挙区民は圧勝で当選させてしまった。人として本当にそれでいいのか?)
 
 *****
 
話はドットコムさんに戻って。
その後、2014年の選挙の時には、インターネット党を立ち上げマナ党と組んで
議席獲得はなかったけど政治にも関心があるそうで、
この国が好きなんだろうなというのは伝わります。
 
 
居住権については、控訴や司法審査が終わってから移民大臣の判断が下りるらしい。
国外追放か本国送還かわからないけど。
 
ドットコムさんは、
(新しい移民大臣は)スピード違反切符なんかでうちの家族を国外追放なんかしないよ、とツイートしていたけど50kmの所を149kmは、やっぱ、まずいよ。。。。
  
ドイツ人はオートバーンがあるからか、
友達も生徒さんもスピード出すことに悪気がない人が多くて、なんだかなあ。
 
そんな躊躇なくスピード出されて、巻き込まれたらたまったもんじゃありません。
 
それにドットコムさんの前科の隠匿がOKだったら、他の「隠匿者」はどうなるの?
 
「嘘ついて隠したっていいじゃん」が溢れる一方。収拾がつかなくなっちゃう。
 
ただドットコムさんは、報道を読む限り、隠匿はしたけどNZ労働者の搾取はしていない様子。
 

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そして、新政権が削減に力を入れ始め調査することを宣言した「労働力の搾取」
 
「格安。または無料で長時間こき使える、
都合のいい移民労働者。」
 
最近ではマレーシアからの不法建築労働者が200人近くが、
国外追放や入国不許可を受けました。
 
 
その前はフィリピン料理レストランオーナーが。
 
 
その前はインド料理レストランオーナーだったかな。
 
永住者である雇用主が、立場の弱い移民労働者を、奴隷のように扱う。
 
でも「よくある話」「よく聞く話」ですよね。
 
….って、なんでよくあるの?? よくあっちゃダメでしょ。
 
 
人権を踏みにじって労働者を搾取するような雇用主は、国から追い出せばいいんじゃないの?
 
悪い奴が許されてるから、罪を負わせないから、野放しだから、いつまでもなくならないんじゃないの?
 
9年間続いた、前National政権では、移民搾取や詐欺に対して調査が行われなかったり、調査されても起訴や強制執行がされないケースが非常に多かったそうなんですね。
 
2017年までの6年間で調査された5700件のうち、
起訴に至ったものはわずか150件。
2016年には、前年より1000件以上の1363件の申し立てが
Immigration NZ(移民局)にあったそう。例年に類を見ないほどの件数で。
 
ところが、有罪判決を受けたのは
2015年より10件少ない、たった22人だったそう。
 
せっかくの申し立ては匿名が多く、追跡調査が難しかったからだそうです。
あと予算不足。 ここにグラフがあります。 
みなさーん!
移民搾取や詐欺の報告するんだから、ちゃんと名前と連絡先ぐらい書きましょう!
 
それに通報者が誰かなどの個人情報は、
雇用主など対象者に知られないよう保護されています。
 
さらに質問されたらちゃんと答えて、搾取・詐欺行為の軽減に協力しましょう!
 
***
 
その新しいLabour党の移民大臣兼労働大臣、
イアン・リース ギャロウェイ(Iain Lees-Galloway )は
 
移民と留学生に対する権利侵害の正式な調査を開始するそうです。
 
リース ギャロウェイ大臣は
移民に対する搾取に関し、移民自身の口から聞きたいそうで
新政府の最優先事項なのだそうです。
 
移民が意を決して自分の経験を話したり苦情を申し立てるのは簡単なことではないし、
多くの人が精神的にも弱い立場にあるので、その経験を話せる機会を設けたいそうです。
 
***
 
そう。私の経験を話し続けようと、私に決心させたものはここだったんです。
私が経験を話している時に出会った、似たように搾取されている(いた)人たちの
その弱々しさ。
 
搾取する側や搾取できる環境を作り放置している関係者達は、
ふてぶてしく暮らしているのに、
搾取されている方が、その人の尊厳とか生きる力を吸い取られていて。
 
それが、猛烈に頭にきたんです。
本来なら一家のお父さんとか、応援したくなるような生徒さんとか
チャレンジに燃えてていい状況のはずなのに、
もう、悲しいほどに弱々しい。
 
こんなのおかしい。
 
不正や詐欺ができる環境、法の抜け穴があり続ける限り、私に仮に賠償金支払われて(まだ払われてないけど)、メデタシメデタシになったとしてもそれだけでは私には意味がないことなのです。
 
移民環境・システムを変えない限り。
 
被害にあった人達がみんな救われない限り。
 
 

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息子とAPD7。TOMATISトマティスの初体験。

 
トマティストレーニングの流れ(次男の場合)
 
まず、インタビューがあって(前々回のブログ記事を参照)

 

uto87.hatenablog.com

 

リスニングテストで、聴力自体は正常で音声は聞こえていることを確認して、
改善すべき症状を検証します。
 
★1回目のセッション。1日2時間で13日間音楽を聴く。
特別なヘッドホンで周波数の調整された音楽を耳と骨伝導で聴きます。
 
*トマティスはお休み。
脳が、フィルターに頼らないよう通常の生活で4週間。
この4週間、息子はワーキングメモリーの改善のために、Forbrainという自分の声を使ったトレーニングを毎日10分。
 
この期間にリスニングテストで、改善されているかチェック。
テストの結果に基づいて、次回セッションのオーダーメイドプログラムが組まれる。
 
★2回目のセッション。1日2時間で13日間音楽を聴く。
 
*トマティスは4週間お休み。Forbrainを毎日10分。
 
★3回目のセッション。1日2時間で13日間音楽を聴く。
 
 
以降は、リスニングテストの結果次第で4回目のセッションをするか決める。
 
 
 
 
 
「もし3回セッションで、思ったほど効果が上がっていなかったらどうするんですか?」
 
と我が家のトマティスのベテラン指導員のエスメ先生に聞いたら
(コグメド指導員でもあります)
 
「そうしたら4回目やりますよ。」と。追加料金なしで。
 
3回セッションだと、78時間。4回セッションだと104時間。
 
前回記事のグラフの調査だと、90時間セッションの結果なので4回セッションして欲しい。
 

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英文のリサーチでも90時間セッションが多いので。
 
先生とはたくさんお話をして、次男が高校生最後の年で
APDをどうしても改善したいことをよくわかってくれているし
 
淡々と穏やかにトレーニングをする息子を気に入ってくれて
先生もなんとかよくしたいという思いでいてくれてありがたいです。
 
APDの体験を他にも困っている人のために日本語でブログに書き残しているんですよ、と
先生に言ったらとても喜んでくれました。
 
「もっと伸びる人」がもっと増えたらいいですよねえ、なんて話しながら。
 
 
★1回目のセッション。
 
 
トマティスのヘッドホンを指導員から借りて、
動画にあるようなモーツァルトやグレゴリオ聖歌の音楽を自宅で
「リラックスして」2時間聴きます。
 
ストレスに感じたり集中しすぎないで「リラックスして」聴く。
 
音楽に集中しないでボーッと聴いててもいいんだそうです。
 
聴きながら、絵を描いたり、歩いたり、料理をしたり、何かを作ったりしてもいい。
ヘッドホンがちゃんと頭に固定されていれば、寝てもいいそうです!
 
自分は寝てても脳はちゃんと聴いているので。
 
『聴いている間、やってはいけないこと。』
食事をとったりガムを噛まない(多分噛む行為がダメなんでしょうね)。
スマホやコンピューター、テレビなど電子デバイス、スクリーンを見ない!
脳に余計な刺激を与えるため。
文字を見たり書いたりしてはいけない。本を読むのもダメ。
 
 
しかも13日間のプログラムは、
それぞれ1回聴くと繰り返し聞けないようになっています。
 
どうしても2時間聴けないこともあるので、一時停止もできますが、
1回聴くと繰り返して聴けないし、
効果を最大に得るにはやっぱり2時間通して聴いたほうがいいそうです。
 
ディスレクシアや発達障害のある小さい子などは、
30分とか1時間しか聴けなかったり
ティーンエイジの大きい子でも、2時間聴き続けるのを嫌がる子はいるそうですよ。
 
ここNZでは。
 
エスメ先生の指導する
ある小学校で行ってるトマティスセッションでは、
 
つい聴きながら字やお話を書いてしまう子がいるそうで
そうすると、効果が半減してしまうそうです。
 
息子は普段メタルを聴いていますが、
モーツァルトやグレゴリオ聖歌の音楽は、ちゃんと嫌がらず聴いています。
 
大好きだったレゴを引っ張り出して作ったり。
ウトウトすることもあるけれど、クラシックの盛り上がるとこで目が覚めるそう。
 
息子本人も高校最後の年でやばい
どうにかしなくちゃ、どうにかしたいと思っているので
黙々とセッションをこなしています。
 
この2時間字も読めない書けないというのは、結構長いです。
 
高校生のシニアには、宿題やテスト勉強があるので、
なんとか時間をやりくりしています。
 
これは宿題や課題の少ない、小さい子の方がやりやすいかな?
お絵かきから字を書き出さないように、おうちの人がチェックしないといけませんが。
 
2時間くらい手遊びに集中できる子だと大丈夫でしょう。
 
そしてこのプログラムは、家族も体験できるように
当事者が聞いてるのと、同じ音楽が聴けます。
 
先生が始終興味津々だった私を見て
「リラックスできるから家族も聴いてみるといいよ。」と
勧めてくれました。
 
1回目のセッションでは、
脳をニュートラルにするような構成になってるのだそうです。
 
2回目からは、リスニングテストの結果に沿って
息子の脳状態にオーダーメイドになっているけど、
精神を安定させたりリラックスのために家族も聴くことができます。
 
そして好奇心旺盛な母も、ちゃんと聴きました(^^)
 
初めてヘッドホンを付けてみると、なんだかラジオを聞いているみたい。
 
ヘッドホンが当たる頭のてっぺんのところから
骨伝導で音が聴こえているらしいです。
 
母は普段Melvinsですが、これはモーツアルトなのでリラックスできます。
 
聴きながら10分くらいして、ふと気がついたら
 
目が。
 
読まなくてもいいテーブルの上のボトルに…
裏の原材料…に目が動く…
 
目が読みたがっていました。
 
いかんいかん!
 
いかに自分が普段文字を絶えず読んでいるかがわかります。
 
でも聴いている間は、読んだらいかんのです!
 
なので、ケーキを焼いて家族の好きなアイスクリームを作ったら2時間すぎました。
 
2時間家族から放っておいてもらう必要があるのですが
何かしら母に聞きたいことがあるこの家族(特に夫と娘)。
 
家族のいない時間に、家事をしながらだといいですね。
 
とにかくディバイスが使えないので、大きい子や大人だと
何か製作するプロジェクトを考えた方がいいかもしれません。
 
ガーデニングやDIY、アート作品とか。手作業でできる何か。
 
 
 
ともあれ
あちこち必死に掛け合い、ご好意や運が良かったお陰で、
無事にトマティスをクリスマス前から始めることができました。
 
NZではクリスマス休暇+夏休みに入るとなにも動かなくなるので(特に学校)
 
次男にAPDがあると診断されてから、
関係者が休みに入ってしまう前に
「ゴリ押しで」3ヶ月半でサポート体制を整えました。
 
APDが疑われてからは、4ヶ月半。
 
専門機関に予約入れるだけでも数ヶ月待ちと言われていたので
 
本当に運が味方してくれたのだとしか言いようがありません。
 
感謝感謝です。
 
中耳炎から鼓膜チューブが取れて完治するまで、聴こえづらいまま
2年間何もできず待ちの状態でした。
 
だからAPDだとわかって、やっと動ける!対策が取れる!って逆にうれしくて。
 
できる限りの事を思いっきりしてあげたかった。
 
学校環境、
授業での遠隔マイク補聴器の使用、
そしてAPDとワーキングメモリーに対する脳の機能自体を改善するトレーニング。
 
つまり外的環境と、内側から。
 
両方から「攻め」たかったんです。
 
息子の高校はオセアニア最大校なのですが
APDの生徒に対しては、
生徒数の少ないクラスに入れて
授業中の雑音を少なくして授業が理解できるようなサポートを受けられます。
 
息子も去年はサポートがなかったけど
今年度から受けられそうです。
 
NZの学校は、入れれば大丈夫ということはなく
「うちの子指導してくださ〜い!」と親が声を大にしなければ
大丈夫だと思われて素通りされます(経験済み)。
 
これは周りの子育て仲間の間でも常識です。
 
多民族で次々と英語がネイティブでない移民の生徒が入ってくるし、
学校は大忙しです。
 
 
 
以前この高校で、遠隔マイク補聴器を使用したケースでは
蝸牛が片方の耳に2つあって(!)手術をした生徒だったそう。
 
だからAPDで遠隔マイク補聴器を使用する生徒は初めてのことで
次男はAPDの生徒としては、手厚いサポートが受けられている方です。
 
その「手厚いサポート」は親の費用負担があって、やっと受けられます。
 
費用が出せない家庭では、最低限のサポートしか受けられません。あるいは無し。
 
先生の真ん前に座って授業受ける(クラスが騒ついていたら授業内容が理解できない)。
少人数クラス(APD自体は改善しない)。
テスト時間の延長(ないよりはまし。根本的対策ではない)。
 
症状を改善するサポートが受けられれば、もっと伸びる子がいるだろうなあ…
 
もったいないなあ。歯がゆい思いです。
 
 
 
 
 

息子とAPD6。TOMATISトマティスでいこう!って背中を押したもの。

次男のAPD(聴覚情報処理障害)がわかってから、
いろいろ調べていました。
 
オーストラリアのトマティスサイトから
 
 
APDの症状について。
 
  1. 質問への反応が遅い。または不適切。
  2. 気が散りやすい(ADHD / ADDを合併している場合)
  3. 職業倫理に欠ける(段取りや準備ができない、期限を守らないなど)
  4. 周囲の雑音にイライラしやすい(*雑音の中で特定の音声を聞き取ることが難しい)
  5. よく仕事や学校の勉強が終わる頃には、疲れて果てて感情的に不安定になる
  6. 口頭での指示をよく忘れる
  7. より多くの時間と繰り返しを必要とする。 学校の課題や仕事の進行が遅い
  8. コミュニケーションスキルが低い(読解、会話、筆記など)
  9. よく人の言ったことを誤解する
 
発見が見逃されていると、感情や行動に以下のようなAPDの影響が現れる
  • 欲求不満
  • 社会的隔離
  • 行動上の困難
  • うつ病
  • 学業成績が低い
  • コミュニケーションがうまくいかない(すなわち、吃音、スピーチをためらう、誤った発音、思考の遅れ)
  • 社会的スキルが低い(誤解をするため)
  • 肥満、孤立、または周囲からの拒絶、糖尿病、心臓の問題および他の関連する状態にもつながる非活動(ゲームの指示を理解するのに時間がかかる)
 
APDの症状については、多少の差はあるものの
子供や思春期にはこういう時期もあるなあ、と思いませんか?
 
なんだか大人の私でもあてはまることあるし、
専門医に提出する学校での評価をお願いした生物の先生も、4のような
雑音中の聞き取りが難しいのなんて、普通だよねえ、と言ってました。
 
こういう症状は赤や青、くっきり差があるわけじゃなく
グラデーションなんじゃないでしょうか。
 
長男は今でも次男のAPDのことを
「真剣に聞くのめんどくさくて聞き間違えてるんじゃないの?」と言います。
 
家族だと聞き間違いがあっても
その場が笑い話になりやすいので、真剣なのかだらけているのか
わかりづらいです。
本人も笑いにしてその場をすり抜け続けてきたということもあるだろうし。
 
それで聴覚専門医の診察が遅れてしまうことがあったかもしれません。
 
 
またこのサイトのメニューで、”Who Do We Help?”にカーソルを乗せると、
 
トマティスが対応できる症状があるので参考になります。
 
ディスレクシア(読解)・ディスグラフィア(書字障害)・ディスカルキュリア(算数)・ADHD・ASD・GDD・OCD・ODD・不安障害・うつ・トラウマ・聴覚過敏・妊婦・言語習得…
 
まだあるのでチェックしてみてください。
 
 
 
普段から私はいろんなことを日本語と英語で調べるので
Tomatisトマティスのことを見つけた時も、対応している症状が
日本と英語サイトでは違うのがとても気になりました。
 
発達障害(ADHD、ASD)や学習障害(LD)は、双方で書いてありましたが
日本のサイトでは、APDとトマティスの関係ははっきり触れられてなくて。
 
ニュージーランドやオーストラリアサイトでは、
脳の機能障害のAPD(聴覚情報処理障害)とディスレクシアがメインにきてます。
 
これはまずディスレクシアの子が多いというのが、挙げられると思います。
周りや子供達のお友達にも結構いて、「珍しくない」です。
 
 
APDに関しては、圧倒的に英語で得られる情報量の方が多かったのです。
 
「これは、英語の苦手なお母さんお父さん大変だなあ…..」って
真っ先に思ったんです。
APDのあるご本人も身近にいる人にも。
 
だから少しでも、心配して調べている人の助けになったらいいな
と思いながら書いています。
 
英語ですが、こういうリサーチで
APD以外の検証ものっているので
調べたい症状が見つかったら読んでみると、いいかもしれませんよ。
Google翻訳とか使ってなんとなくわかります。
 
症状が改善されていくのが科学的に検証されている研究を
たくさん読むことで、希望が持てたんですね。
 
なんとかできるかも、って。
 
APD:トマティスセッションのみを90時間受けたAPDのある生徒(41名)の調査
 
青:トマティスセッション前
緑:トマティスセッション90時間後
 
 
*トマティスの聴覚トレーニングは、認定指導員による指導に基づいて行われます。
ここでは似たような症状を持つ人の参考になればと
ニュージーランドでAPDを持つ息子の体験談をつづっています。
トレーニングを考えている方は、個人個人の症状に合わせた認定指導員の指示に従ってください。
 
 
 
 
 

息子とAPD5。TOMATISトマティスにココロ傾く。

いよいよNCEAテストが終わって11月の終わり。
 
Braintrainのエスメ先生のところで、親子3人でインタビューを受けました。
 
エスメ先生は、学習障害のある生徒を専門に教えています。30年ほどだそう。
 
3人で席に着くや否や、
「〇〇は今度、Year13ですね。1年あるからトレーニング頑張りましょうね。」と。
 
親は「1年しかない」と焦るけど、「1年ある」と言われてフッと力が抜けました。
 
すでに診断書は見せてあるし、
トレーニングをすぐにでも始めたいことは話してあるので
CogmedとTomatisそれぞれのもたらす効果やスケジュールを教えてもらいました。
 

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耳には、脳や体とのつながり、感情の安定にも大きな役割が。

 
Cogmed:主にワーキングメモリーと集中力の欠如に対するトレーニング。
返金はなし。50分/セッションで週5日、5週間。
 
Tomatis:APDに適している。30日で効果が出なければ、返金あり。
特別なヘッドホンを使って、高周波帯の音や骨伝導で音楽を、1日2時間聴く。
13日間続けて4週間休む、を1セットとして3〜4セット続ける。
4週間休みの間に、自分の声で脳に刺激を与える特別なヘッドセットを使って読むトレーニング。
 
 
しかも、うれしいことに、
次男のワーキングメモリーとプランニングの苦手な部分はAPDによるものなので、
Tomatisだけでいい、との事。
 
CogmedとTomatis両方やらなきゃ、と思い込んでいたので一安心。
それに両方やる人はいないそう。
 
料金はそれぞれ$1500(11万8千円位)。
 
Cogmedは前もってサンプルをしてみたんだけど、
数字を何桁か覚えて、逆さに言うとか
かなり集中しないといけないので、それが苦手な息子には
1セッション50分は、長くて緊張の続くトレーニングでした。
 
もう説明を受けた時点で、私達はTomatisに心が決まっていました。
 
だってもう、
メインのAPDをどうにかしないとしょうがないんですから。
 
もちろん選ぶのはあなた達だけど、お家で話し合って
決めたら連絡くださいねとの事でした。
 
次男の小学校時代の話をしていて、
「日本からNZに来た7歳のYear3の時は、英語が全然できなくて当時の先生にとてもお世話になった。」と言う話をしていたら、
そのYear3の先生は、なんとエスメ先生のお友達だとの事。
 
APDが昔からあったのかどうか、気がつかなかったと言う話をしていていて
 
息子のように授業態度がいいと大人は気がつかないことが多いので、
実際APDは言われているより(20人に一人)ずっと多いし、
 
NZの教育はここ10年で大きく変化して、
「基本を学んでから、問題に対処(応用問題)する」勉強方法から
「問題をみてから、対処方法(基本学力)を学ぶ」ような方法に変わったために
 
ワーキングメモリー(短期記憶の一種。作業記憶)が
弱くなっている生徒が増えたそうです。
 
「詩を暗記したりするのは、本当は脳に大事なのよ。」と嘆いていました。
 
余談ですが、私自身も10年前移住してきてから、何年も
「新しい勉強方法がうちの子には合わない、枠組みがなくてかえって子供はパニックになる」と言う、つまり前の勉強法の方が良かったと言う
ママ友達やお父さんは少なくなく、しょっちゅう話していました。
 
それに、2017年の選挙中にBack Benchesと言う政治討論番組で
確か、校長協会の会長が「立場があるのでどの政党を支持しているとは言わないが、
どの政党が政権をとっても、10年前のカリキュラムに戻してほしい。」と各党政治家を前に訴えていたので、「そんなにひどいのか!」とびっくりしたものです。
 
話は戻って。
 
エスメ先生が「ご両親がこうして理解があるし、あなた自身によくなろうという意志があるから、きっと良くなる。頑張りましょう。」と言ってくれました。
 
 
帰宅して、話し合って結局Tomatisをやることに決めました。
 
エスメ先生は、遠隔マイク補聴器はTomatisがあるから必要ないと思うけど、と
言っていたんだけど
 
もう「お願いします」って言ってあって、取り消すのは難しいし
補聴器もTomatisも両方やることにしました。
 
 
数日後、リスニングテストで聴覚の状態を把握して
 
13日間毎日1日2時間の、Tomatisトレーニングがスタートしました。
 
 
ワクワクしました(^^)
 
 
遠隔マイク補聴器もTomatisも両方やることにした、本当の母の決め手は
 
面白そうだったから….
 
だって音楽きいて脳の機能が変化するんですよ?すごくないですか?
 
 
母は試しにやってみる気満々でした。密かに。
 
 
 
 

息子とAPD4。TOMATISトマティスとの出会い。

 
教育心理学の先生が強く勧める息子のトレーニング、
Cogmed コグメドの指導できる先生が見つかりました。
 
学習障害の指導を専門とするBraintrainの先生が、
 
11月のNCEAテストが終了次第、
12月の夏休みにトレーニングを始めて
少しでも早く、高校の最後の学年Year 13に備えたいという我が家の希望を
理解してくれて、早速予約を取りました。
 
よく見たら教育心理学の診断レポートに、おすすめの専門家としてBraintrainが。
 
 
これまでの、手術の診断書や
APD専門クリニックと教育心理学の診断レポートを、前もって送っておきました。
 
すると、APDだったらにはCogmedの他にも
Tomatis トマティスっていうトレーニングがあるから
今度会うまでに2つの動画を見ていておいてねと言われました。
 
Cogmed コグメドは、こんな感じ。
 
APDというよりは、ワーキングメモリーのトレーニングみたい。
ゲームみたいで日本にこういう脳トレのゲームがいっぱいあるんじゃないかな。
 
<2021年・追記>
Cogmedコグメドのサイトが、新しくなってましたよ!
このページのデモ版を、おかんもやってみたら楽しかった!
英語だけど、そんなに自信がなくてもたぶん大丈夫だと思うのでやってみてくださね。

https://training.app.cogmed.com/demo

 

ワーキングメモリの説明はこちら

 *****
 
Tomatis トマティスは、
モーツァルトやグレゴリオ聖歌などの音楽で、脳が音の情報処理し、優先順位をつけ、理解するように再訓練する聴覚トレーニングだそうです。
 
日本にもトマティスありますね。
自閉症スペクトラム障害(ASD、自閉症やアスペルガーなど)
ADHD、学習障害LDなどに対応しています。
 
でも日本のサイトでは、
息子の持つ、APD聴覚情報処理障害のことがはっきり書いてなかったので、
APDについては英語サイトの方が豊富で、参考になりました。
NZではまわりにディスレクシアの人も多いので。
 
 
 
トマティスは科学的に検証されていて、その効果が証明されています。
耳は脳や体とのつながり、感情の安定にも。
 
 
APDのことを調べるために、英語の論文をたくさん調べましたが
トマティスによるディスレクシア・自閉症・ADD・ADHDへの効果は
こちらにのってました。
 
 
なぜAPDが診断されにくいのか?
ここによると、APD(またはCAPD)は
ディスレクシアの聴覚版とも考えられ、
ディスレクシア・自閉症・ADD・ADHD・心理的身体的な病気などに似た症状を
示すことがあるため
誤診され間違った治療を受けることがあるため、だそうです。
 
はっきりとした原因は特定できてはいないものの、関係があると考えられる症状
  1. 頻繁に起きる耳の感染症、中耳炎(鼓膜チューブの装着に関係ない)
  2. ストレスやトラウマ(認識されない場合も)
  3. 頭の外傷(気づかれないまま経過したものも)
  4. 難産・未熟児
  5. 放置された過剰な耳垢
  6. アレルギーにより耳・鼻・のどの慢性的な炎症
 
 
2つを比べて見ると、APDがある次男にはトマティスの方があっているようです。
 
APDに関して、Tomatis とお世話になっているSoundskillsが
ニュース記事になっていたことで、Tomatisのほうがいいかな、という気持ちに。
 
女子より男子の方が多く、NZでは20人に一人はいて、
大人になってから気づくケースも多いそうです。
 
でも先生に会うまでは、TomatisもCogmedも両方やらないと思っていました。
 
それに、NZではウェブサイトにほとんど料金を表示しないんです。
 
前より少し良くなったけど、それでもほとんどが問い合わせたり
一度見てもらわないと料金がわからなんですよね。
 
だから料金を表示している日本のサイトを見て、
TomatisとCogmedにかかる料金を想像しては、ゾ〜〜〜っとしていました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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息子とAPD3。うれしい知らせ。

9月のYear 13のためのクラス編入試験も終わり、
自室のドアの向こうで、NCEA学外テスト(External)の勉強に励む次男。
 
または
おそらく勉強に励んでいるであろう息子。
 
APD、聴覚情報処理障害の影響で
試験など制限時間内で
考えや小論文を書き切るのが、同年齢と比べて遅い彼。
 
今回のNCEAテストで、息子に対する特別措置は国から出てないので
これまで同様通常の形式でテストを受ける。
 
厳しいけど仕方がない。
 
そう。大急ぎで専門医心理学者に診断してもらって、
学校が国の教育省に特別措置と支援を申請をしてくれたのだけど、却下されたのです。
幼少時からあった障害ではない、つまり先天性ではなく後天性なので、特別支援は受けられないとのことでした。
 

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この頃は、NZ選挙があって
どの党も過半数を確保できなかったので
 
連立政権のカギを握るNZ First党が、連立政権を組むのを
既存のNational党か、
Labour党+ Green党の
どちらにするか決定するのを待っている状況で
 
Labour党メンバーの私は、なぜか夫より声をかけていただく機会があって
慌ただしくしていました。
 
なんでかな?政治に関心のある日本人は珍しいのかな?
 
同時に
Labour党に対して、
私たちの経験したこと、息子のように遅くに障害がわかった生徒に関して
政府の対応システムが現実的でないと訴えていました。
それは学校現場の意見でもありました。
 
高校の後の進路の方向を決める時期までに、時間がないという現実。
 
だからなんとか費用を捻出して
聴覚情報処理障害がわかった、わが家。
 
でも調べる費用が出せなくて、不便な症状を引きずったまま、成長している子供達はたくさんいるのです。
 
このブログにある私の不当解雇体験でもそうですが
対処してくれる行政機関や関係者の方は、
それぞれできるだけのことをしてくれました。
 
それでも皆、権限の範囲内のことしかできないのです。
 
だから問題の根本的なことが改善されないままになってしまう。
結局大元のシステムを変えないと、どうしようもないと
いつも思っていました。
 
わが息子のケースだけではなく、助けを求められない家庭のことも一緒に
Labour党に訴えていました。一番上の人にも。 

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Labour党党首がDavid Cunliffe やAndrew Little の時も強くサポートしていましたが、
これだけ貧富の差を開いて貧困層を放ったらかし、
特に教育や医療費を削って招いた危機を
危機と認めない前National政権とそれを支持する国民には、本当に腹立っていました。
 
特に、治療が受けられず病気の悪化や死に至るケースが続いた医療危機に
ふてぶてしく対応しなかった前保健大臣に投票して圧勝再選させた
多くのNorthcoat住民には、自分がどのような人物に権力を与えたのか
本当に本当に理解しているのか?と問い正したい。
人として恥ずかしくないのか?
 
さて、いろんなことが重なって起きるわが家。
 
NZ First党がLabour党と組むことを決めて、Labour主導政権になって大喜び。
海外の友人達からのお祝いにも感謝のお返事。政治が変わったので、NZに移住したいという人も少なからずいて。
 
*だいたい。
NZ First党党首、ピーターさんの受け取っていた過重年金は、返金したにも関わらず
選挙中、彼を潰すためにNationalが情報を漏らして、
彼の地元の支持票を減らし、議席をNationalに奪われた。
 
なのに、連立政権のためにはNZ Firstと組まなければならず
手のひら返したように言い寄ってくるNationalに、
 
マオリの血を引き、礼儀を重んじるピーターさんが、
嘘をつき続ける不誠実なNational党と組むわけがない、と腹の奥で思っていた。
 
国会でNational政権の傲慢さを何年も鋭く追求し続けて来た、張本人が。
あの怒りを、私は何年も見続けて感じ取っていたから。
 
*****
 
そんな中、ある10月の終わり。
APD専門クリニックの教育アドバイザーから連絡が。
 
「遠隔マイク補聴器の寄付がありました。中古ですが、
希望でしたら息子さんに譲渡できますよ。」
 
???
よく読め、私。
よ〜く読んでも、遠隔マイク補聴器OKのメールだ!
 
調整師の費用だけ$1250(日本円で10万強)はかかる。
でも$3,767.74(日本円で30万強)は、寄付だから無料ですよ。と。
 
信じられない。
補聴器の寄付は滅多になくて、うちのクリニックに来るかどうかもわからない、と
言っていたのはつい2ヶ月前のことだ。
 
40万円以上する高額な
遠隔マイク補聴器、Remote Microphone Hearing Aid systemの利用は
ほぼ無理だろうとクリニックや学校とも考えていたから。
 
夫に興奮気味に連絡して、これでいこう!と確認して
クリニックに「ぜひお願いします!」とGO!メール。
 
そしたらすぐお返事が来て、
「来年度のTerm 1(1学期)初めから使えるように、学校にも手配しましょう。」と
言うので
「Dean(主任)の先生には説明をしてあって、事情をご存知なのでこの先生と連絡を取ってください。」と
連絡先と感謝を伝えた。
 
10月の後半。
日本だと3学期の終わりというところ。
 
ほぼもう授業はなくて、11月のNCEAテストは自宅学習。
テスト後は、長い夏休み・クリスマス休暇に入る。
 
それに年を越した2月頭に、NZでは新年度のTerm 1が始まる。
 
 
 
まさかLabourに訴えたから、奇跡が起きたのだとは決して思わないけれど
あちこちへの問い合わせの時点からすでに、必死さがにじみ出てしまっていたと思う。
 
高校卒業まで1年しかないことを、
クリニックも Deanの先生も気の毒に思っていたみたいだから
何人もの政治家に伝えるまでのおかんの思いの強さとか、混じって
 
高校最後の1年は、授業内容がちゃんと聞こえるはずだよ。
 
これまでは、ちゃんと聴こえていなかったから
 
「わからないことは、質問しなさい」って言われても、
何がわかっていないかが、わからなかったから
 
質問のしようがなかったよね。
 
 
聴こえなかったのが、
中耳炎の鼓膜チューブのせいか、APDのせいだったのか
昔から実はAPDがあったのか、それはよくわからないままだけど
 
過去は悔やんでも直しようがないから、これからできることに向かっていこう。
 
 
学校から帰って来た次男に伝えて、
 
「寄付された補聴器、ピンクじゃないといいね。」と冗談を言うと
 
“ Nah. I don’t mind. I just do it. (いや。別に気にしないよ。ただやるだけだよ。)” 
 
 
いいねえ。
お母さんは、キミのそのスパッと前を向いていくところが大好きだよ。
 
 
後日、日本のお母ちゃんに伝えると、
学校で補聴器をつけることで周りにからかわれるんじゃないか、と孫を心配していた。
 
でもあの子は大丈夫。
気にしないし、友達も着けてみたがるよ、きっと。と安心してもらいました。
 
APDのことがわかってからも、周りの仲の良い友達に伝えると、
笑って「ああ、だから時々天然だったのかあ。」と言う反応で。
 
そういうものがあるのか、と受け止められるだけで
別に変わらないそうです。
 
 
 
 
一方で、
教育心理学者に勧められたCogmed コグメドに連絡を取っていましたが
一向に返事が来ません….
 
NZではしょっちゅうあることなので、気にしない気にしない
(時々ブチッとなるけど)。
 
独自でCogmedを指導できる人を探して見ると、
 
希望通り11月のNCEAテスト終了後に、会って話し合いましょうと
反応してくれた専門家がいました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

息子とAPD2。教育心理学の検査

SoundSkillsからもらった聴覚情報処理障害、APDの診断書は
すぐ、高校の Deanに送って説明をしました。
 
Deanは主任教員みたいなものかな?
こういうことは、クラス担任にも伝えるけれど
教育方針について協力してもらって話を進めていくのは、
Deanの先生とやっていきます。
 
Year 13のためのクラス編入試験は、9月
 
APD専門聴覚クリニックSoundSkillsで息子にAPDがあるのがはっきりしたのが、
8月半ば
 
国の教育資格を管轄するNZQAを説得するには、教育心理学者からも診断書が必要。
 
なのでSoundSkillsでもらったリストに、片っ端から連絡をして話をして
大急ぎで教育心理学の検査の予約を入れないといけません。
 
オークランドの教育心理学者の検査・診断もらうのに
$900(7万円強)〜$1200(10万円弱)くらいですね。
本当にお金が飛ぶ飛ぶ…
 
一番早く予約が取れそうなIndigoという教育心理学に、8月末に予約を入れました。$900。
 
教育心理学の検査は、午後1時から3時まで。
1時間休憩があって、また4時から6時までありました。長い。
 
学校の勉強(計算やライティングなど)のようなこともするため、検査当日はとても脳が疲労するので、当日学校は休むようにとの事。
 
Indigoは教育心理学者グループで、当日行って見たら普通のお家でした。
 
息子の担当の心理学者は若いお兄さんで、
両腕にタトゥーがしてあって、息子にとっては話しやすく
親しみやすかったみたいでよかったです。
 
はじめに母子で説明を受けてから、検査が長いので私は一旦帰りますと言うと、
お兄さんは帰り道がうちの近くを通るので
帰りは送ってくれるとの事。
でもお母さんにちゃんと許可を得ないとね、と笑いながら
そうさせてもらうことにしました。
 
そして2週間後に、検査結果の報告が届きました。
 
内容はとっても細かいので大まかですが、
 
  • APDによって、ワークングメモリが弱い。
  • APDによって書く時間が同年代と比較すると、遅いので学校のライティングのテストでは、タイピングで受けたほうがいい。
  • そして、遠隔マイク補聴器の使用を「強く勧める」との事。(だからそれは高すぎて出来ないのだー!)
 
弱いところがあると、どこか優れているところがあるらしく
(実は親はこれがとても知りたかった)
 
息子は、体を使っての理解力がとても高く、言葉と視覚での理解力が高い。
 
なのでこれを生かした対処やトレーニング方法、
学校の指導などがたくさん盛り込まれていました。
 
例えば
ディスレクシア(学習障害の一種)があると、
39%の割合でAPDなどの聴覚の衰えがあるそうで
 
キウイの友人の子(小学生)は、ディスレクシアがメインで、
APDが少しあるのでこれに当てはまります。
 
でも息子は、ディスレクシアではなく、
APDによってプランニングや書き出す能力が遅いので
APDを中心にトレーニングを考えないといけません。
 
教育心理学の検査は、高いけど
問題がちゃんとわかって、優先順位がよくわかったので
やってよかったです。本人も息子もスッキリしました。
 
それに
8月末の教育心理学の検査日の朝には、
高校のDeanの先生が電話をくれて今後の方針について話し合いました。
 
NCEAの学外テスト(External)で、APDに対する特別措置(タイピングや時間延長)を申請する(先生は『戦う』と言っていた)には、
NZQAは9月で締め切ってしまうので、11月のNCEA試験には間に合わない。
 
特別措置は来年Year 13からだろうとの事。
クラス編成には、なるべく雑音を少なくするために、少人数になるように努力するとの事。
 
遠隔マイク補聴器Remote Microphone Hearing Aid systemの利用も考えているけれど
高額なため、補聴器寄付待ちです、と伝えると
 
料金は先生も知らなかったそうでビックリしてました。
 
お互いほとんど補聴器はあきらめ状態で、他の対応で検討することに。
 
なんで特別措置の申請を9月で締め切るのかわからないけれど
当時National政権だったので、期待はしていなかった。
 
期待はしていなかったけど、急いで勉強して突破口を探して手を打ち続ける事で
悩んでるヒマをなくしたかった。
 
「なんでもっと早く気づいてあげられなかったのか?」
 
はっきりわかっているのは、
もう高校4年半過ぎてて、
これまで3年半、耳がちゃんと聴こえてなかったって事です。
 
日本だと中学2年生から、耳がちゃんと聴こえてなかった。今、高2で。
 
ちゃんと機能していないのが、
耳自体であっても、音情報を処理する脳でも
 
その向こうにいる息子に届いていなかったら
「オレ、ちゃんと聴こえない」になる。
 
気が緩むと、やっぱり申し訳ないっていう気持ちが黒雲のように出てきます。
 
でもすぐに
悔やんでるヒマあったら、さっさと動け!
 
って叱咤の声が自分の中には響きますけどね。
 
だけど、聴こえてなかったのにここまでよく頑張ってきたなあと
息子エライぞ!と思います。
NCEAのLevel 2はちゃんとクリアしたのですから。
 
 
 
 
 
APDについて、
次男がこれ見るとわかりやすいかもよ、と教えてくれたのがこの動画です。
英語なんですが。
どちらかというとAPDには男性が多いみたいで、この動画でもお兄さん達が、
雑音の中で出された指示に従ってカードを選んで、
正解のカードが多いと最後に裏返した写真が完成に近くなっています。
 
お兄さん達は、雑音がうるさくて指示がよくわからなくて
正解のカードが選べないので
かなり「ムカついて」います。
次男はというと、そんなにムカつかないのだそうです。
 
でもこんな風に聴こえなくてわからない感じなのだそう。
 
APDじゃなくても「こんなのわからない難しすぎる」と思うのは私だけかな?
 
 
あと、次男は聞き間違いがひどくて、こんな感じです。
 
 
 
英語が面倒な人は飛ばして、1分37秒くらいから見てもいいのですが、
 
The fox jumped.
という言葉が、耳から入って脳を伝わって聴こえて理解できる様子がわかります。
 
2分23秒からは
「似たような言葉や文字を増やしたり減らしたりして、脳が聞き間違える様子」が
わかります。
 
The fox jumped. (キツネがジャンプした)なのに
 
The ox jumped.(牛がジャンプした)
The box jumps.(箱がジャンプする)
The boy is jumping.(男の子がジャンプしている)
 
オイオイそんなこと言ってねーぜ、ってくらい変換される....
 
 
こんな風に次男も、長男と妹に比べて明らかに聞き間違いが多いです。
 
この前も、家族で料理の話しているのに、単語を似たような別の単語と勘違いして
途中から息子はホラー映画と間違えてたり。
 
タモリさんと安斎さんの、空耳アワーは面白かったですよねえ。
まだやってるのかな?
 
でも、
それが日常にしょっちゅうあると、やっぱり困りもので
 
相手がイライラすることもあると思うんですね。
 
これが社会に出て仕事をするようになると、
まずいだろうと。
心配なわけです。
 
APDは薬で治るものじゃありません。
 
トレーニングが必要で、息子に合うものを探さないといけません。
 
そんな中、
教育心理学者の提案したトレーニング法に、
Cogmedコグメド、というのがあって
すぐに始めるよう言われていました。
 
なんとか行動せねば気が済まない母としては
 
11月のNCEA試験が終わってから、クリスマス休暇(夏休み)中に
集中してトレーニングしたかったので、
 
今度は
Cogmedを指導してくれる専門家探しを急ぐのでした。