NZ不当解雇体験記19。移民局 Immigration NZへの報告。
NZ不当解雇体験記18。次のステップに進みたいけど、ぐるぐる渦巻く思い。
流産した時のこと。
わが家には、幸運なことに子供が3人がいます。
でも、長男の後に2回、流産をしました。
流産のことを産まれるまで育たなかったのだから
仕方ない、と思える人と
ものすごく悲しむ人がいますね。
私は、後者の方でした。
最初の流産では、ちゃんと人の形をしていて
超音波検査での写真では、横顔がきれいで。
前回の検査では、ちゃんと心臓もパコパコ動いていて。
でもその日の検査では、心臓が止まってて。
先生が言うには
このままにしておくと、母体が死亡した胎児を外に出そうとして
大出血して母体が大変なことになるから、
急いで胎児を出す処置をしないといけないそうで。
悲しみに打ちひしがれた私は、心ここに在らずのまま
数日後の予約を入れて、当時2歳だった息子の手を握って、
産院からの帰り、
荻窪の道を、バス停に向かって歩いて行きました。
あの時の、2歳の息子のかわいい手は今でも覚えている。
悲しくて悲しくて。
死んでしまいたいと言うわけではないけれど
赤ちゃんを出さないでおいて、体が拒絶反応して大変なことになっても
それはそれでいいんじゃないか?
ママがわざわざ、出さなくてもいいんじゃないか?
それでも、2歳のかわいい息子の手を握っていたので、
この子のために(ごめん、夫のためというよりも….)
後日、処置をしに産院へ行きました。
[The Kiss- Gustav Klimt]
麻酔から醒める時、クリムトの黄金の光の中を
ものすごい勢いで上へ高く高く昇って行き、
心配することはなにもないなんとも言えない恍惚感で満ちていた。
昇りつめると、母乳がたくさんシューシュー吹き出して
大変だ、拭かなくちゃと思ったら、目が覚めた。
本当に母乳が吹き出た感触が、
乳房が熱っぽくて、服も濡れている感触があるのに、
それは夢だったのか、目が覚めたら
処置が終わってた現実に引き戻されて
とたんに猛烈に悲しみが襲ってきて、怖かった。
もう赤ちゃんは、いないんだ…
あれは母が、私が10歳になる前
妹の出産時に、大量出血して心臓が止まってしまい、
妹も子宮の血の中を溺れて大変なことがあって、
その時、お花畑にいてすごく気持ちのいいところだったのに、
目が覚めたら家族は誰もいなくて
ひとりぼっちですごく怖かったと、元看護師の母が言ってたのと
同じ感じだったんじゃないかと、思う。
流産した子は育たなかった胎児だから、仕方がないと
産院でも、いろんな人にも言われて、
頭ではわかっているんだけど、
心が納得してくれなくて。
息子がいるから笑っていてあげたいんだけど
数ヶ月は外にも出たくなくて、泣いてばかりいたし
泣かないでも、話せるようになったのは、何年も後のこと。
しかも、気をつけていたから続かないだろうと思ってたのに
2回目の流産もした。
妊娠すると体が母乳を作る準備もするから、
流産をしても乳房の手入れをしたほうがいい、というようなことを
長男の母乳育児でお世話になった桶谷式の本に書いてあったので、
流産後2回とも
お世話になったY先生を訪ね、号泣しながら報告をした。
Y先生も涙をためながら、
今度の赤ちゃんにいいお乳が出せるように手技をしてくれた。
おかげで乳房にシクシクするような、
小さなガスみたいなのが、スッととれた。
それから不育症じゃないかと、悩み始めて、
欲しい欲しいと願いが強すぎると、
なかなかできづらいことがわかって、考えないようにしていたら
次男をを授かった。
やっと生まれた2人目は、体重計の台から体がはみ出るほど
元気な背の高い巨大児だった。
子供が3人になっても、
あの時無理してたんじゃないか、動き過ぎてたんじゃないかと
時々、むくむくと後悔が湧き上がってきてた。
そうしたら、ある人の
「流産した子を思い出して悲しまなくても、家族だんらんで楽しい時を生まれてこられなかった子も一緒に楽しく過ごしたらいい」っていう言葉に
すごく楽になった。
みんなでワイワイガヤガヤにぎやかな時に、
あっちにいる子達も一緒に楽しんで、
みんなの成長を見守ってもらっている感じがしている。
それに、子供が3人そろっている時に、
あと2人生まれてこられなかったきょうだいがいるから、
その子達の分もみんな大切に生きるようにねと、言ってあります。
みんながわかる時期に伝えたから、ちゃんと分かってると思う。
5人きょうだいだったらもっと楽しかったのに、と
あの子達は、小さい頃言っていた。
3人きょうだいでよかったな、と思うのは、
家族の大切な意識を、お互いが諌めるように
共有感覚として保とうとすることだ。
大切なことだから、茶化したらいけないよね。
下の子がわからなかったら、上の子が真面目に説明するし、
その逆もある。
長男が10代の終わりころ、リビングで長男と2人の時に
静かに話をした。
流産をした時のこと。
昔何度か話した時は、よく本気で悔しがっていたね。
母体が危険でも処置をしたくないと思っていたけど
赤ちゃんを出さないとママの命が大変になるかもしれなくて、
もみじよりはもうちょっと、力強いキミの2歳の握る手があったから、
ママは大変なことにならなかったんだよ、
あなたは命の恩人なんだよ。
だから、ありがとうね。と伝えた。
ちゃんと感謝していることを知っていてほしかったから。
「おれ、覚えてないし、たぶん手握ってただけだし。」と
うつむきながら長男はおだやかに口にしたけど。
でも、手を握ってただけでも、
キミにはとてつもなくパワーがあって、
お母さんを生かしてくれたのよ、と
ちゃんとありがとうを、言っておきたかったの。
ママは、今でも子供達の可能性を未来の道につなげようと奔走しているけど、
一番のお願いは
「ママより先に、あっちに逝かないで。」っていうことに尽きる。
死にたい、とか
殺してしまったりとか、
日本でも世界でも、後を絶たない。
夫のところにも、
「きえてしまいたい」と打ち明けるしんどい人が。
私達は、真剣に考える。
いや、やっぱり、せっかくこれからがあるんだから
きえたら、いやだよ。
NZ不当解雇体験記17。元雇用主の会社を清算手続きした。
うちの犬が、近所の犬に襲われた!
わが家の犬くん(2才)は、現在リハビリ中。
3月終わりに近所の犬2匹に噛まれて、関節の痛みがまだ取れないのです。
半年以上前のことだけど。
その同じ月の3月あたまには、予防接種と健康診断で
「すこぶる健康」の太鼓判を獣医さんに押してもらった犬くん。
牧羊犬である両親の血を引き継ぎ、
俊敏でボール遊びに目がなく、足も早いので
そのうち庭でフリスビーやアジリティもどきをしてみたいなあ、と
楽しみにしてました。
ところがアクシデントが起きてしまった。
飽きちゃうから毎日違う道を歩くのが好きな、犬くんと私。
3月終わりのその日も、日課の散歩をしてて
帰り道に、家の近くを歩いていました。
(痛みなんかちっともなかった頃の犬くん)
家近くの大きめ道にある家には、いつもベランダに
Staffy(スタッフォードシャー・ブルテリア)ミックスの犬と、
ラブラドールミックスの犬、2匹がいて
道を歩く犬にも人にも誰にでも吠えていました。
ただあるいてるだけなのにイヤねえ、と見知らぬ人と声かけあったりしたものです。
飼い主は日中いないようで、NZの強風が吹こうが、雨が降ろうが
ベランダにいたので、それは気の毒に思っていました。
そしてその日、てくてく大きな木製の門が閉まっている
2匹の犬の家の前を通りました。
そしたら、またベランダでいつものように2匹の犬が吠え始めて
ラブミックスがダダダダダダダと階段を駆け下りてきたので、
門は閉まっているはずだけど、
急いで通り過ぎようとしたら
ラブミックスが門の下をグーーーーーーーッと押して、
門を開けてしまったのです!!!
そして、私たちはもう早足で
その家から離れているのに、犬2匹は追いかけてきて
うちの犬くんに襲いかかって、噛みついてきました。
吠えてうるさかったのはラブミックスだけど
攻撃的でアルファなのはStaffyミックスの方だった。
うちの犬も応戦したがっていたけど、
『NO!!!STOP!!!!』と冷静に、2匹+犬くんを異常興奮させないようにして。
うちの犬を引き離しながら、私の腰から下を犬たちの間に入れようとすると、
どうやら2匹は、狙っているのは人ではなくうちの犬だけだということが
わかったので、
とにかく、うちの犬からしつこい2匹を『NO!!!STOP!!!!』と
懸命に引きはがそうとしました。本当にひっぱがすっていう感じで。
お昼だったので、人通りもなく
この間車が2台止まったけど、男性2人とも助けてはくれず、行ってしまいました。やっぱりオークランド….
そしたら、Staffyミックスが犬くんにマウンティングし始めて
「ママー!この野郎一発噛ませてくれー」という、犬くんの目が。
訴える犬くんのその目に
瞬時にものすごい頭きて、思いっきり足で引きはがして、
やっっっっとのこと、ひっぱがしたら
犬2匹は突然自由を謳歌するように、道路をかけ走って
姿が見えなくなってしまいました。
飼い主に大声で声かけるも、やっぱり留守。
「ちっちゃい子噛んだら大変だ!!!」と
たまたまその日家で仕事してた夫にすぐ電話して、
急いでカウンシル(自治体) の連絡先調べてもらい
2〜3分の上り坂をかけ上がって家に戻りました。
噛まれたものの、この時は犬くんも気にせず一緒に普通に走っていました。
私は息切らしながら、夫に状況を整理しながら説明し
なかなか担当者につながらないイライラの中、状況を紙に書く夫。
そして、担当者に伝えるために、急いで犬の傷の確認。
傷は、後ろ足のかかとみたいな「足根関節」というところ左右両方と、
首も噛まれていました。
この時はまだ犬くんは、お父さんとお母さんのバタバタした興奮の中
無邪気な顔をしていました。
やっと担当者とつながって、状況を説明して
とにかくまだ逃げたままで子供を攻撃したらいけないので、
早く捕まえて欲しいと、お願いしました。
すぐに捕獲のためアニマルコントロールの人が向かうとのこと。
獣医にも、すぐ連絡したら、今すぐ連れてきて!!!!と。
すぐ連れてってよかった。
傷が小さかったらそのうち治るかなぁと
放っておきがちになりそうだけど、
私たちには見つけられなかった傷を
獣医さんは他にも見つけてくれて、写真を撮り、
注射と抗生物質をくれました。
犬くんがシャイで気弱なのを知っているので、獣医さんも怒っていました。
噛まれた首の傷は、首のたるみのおかげで深くならずにすんだのだそう。
2才になった頃に、首がブヨブヨたるんできて
次男には「ブヨ」と呼ばれる始末だったのに
ブヨのおかげで助かったね!とみんなで大喜びをしました。
家に戻ると、逃げた2匹を捕まえた
アニマルコントロールのオフィサーが家に。噛まれてから2時間が経過していた。
アニマルコントロールの車後部に、捕まった2匹がおとなしくしていました。
オフィサーによると、ラブミックスは逃走してすぐ家に戻っていたそうだけど、
Staffyミックスは、近所の猫を襲い瀕死状態にしてしまった。
NZでは
「犬は、いついかなる時でも飼い主の直接管理下にあり
管理敷地内から自由に離れてはならない($3000、約25万円以下の罰金)。」
「飼い犬が攻撃によって与えた損害の責任を負う($3000、約25万円以下の罰金)。」
2匹の飼い主は明白な違法行為を犯したので、裁判にかけるため
私の名前で陳述書を作成するとのこと。
また裁判沙汰か…と心でつぶやきつつ。
最近iPad で作成するようになったからまだ慣れてなくてね、と言いながら
オフィサーがその場で、私の証言をタイプするので、
頭で整理しながら、言い残しのないように克明に伝えました。
アルファの犬がマウンティングしたと言ったら、
「そうなの?こっちのStaffyはオスで、ラブラドールがメスだよ。」と。
いやもうあの瞬間、
銃があったら撃ってたんじゃないかと思うほど
あのしつこさと凶暴さには、本当に頭にきた。
うちの犬が小型犬だったら、きっと命が危なかった。
あとで襲った猫の方は、1匹の攻撃で瀕死状態になってしまったんだから。
NZの法律では目撃者が攻撃を止めるために、
攻撃する犬を押収したり処分してもいいのだ。
作成し終わったら、証言に間違いがないか確認して
iPadにサインをして、陳述書ができました。
犬くんの傷の写真と、獣医での治療費請求書の写真も撮って。
あとで市の法律担当から連絡が来るので、
治療費はできるだけ相手側に請求するようにとのことでした。
でも、この時は治療はすぐ終わるものと思っていて
半年以上も治らないなんて、
これっぽっちも考えてなかったのです。
こんな小さな傷が、しつこく悪さしようとは。
NZ不当解雇体験記16。私の不当解雇がニュースになった!
NZで育ってきたけど、自分を思いっきり表現できる英語が身につかなかった人と、その親御さん達へ。