Bittersweet in NZ

ウトです。(the) Melvins を聴きながら。NZの大学のイギリス人英語講師の奥さん目線 & NZ移住して3人の子育て後半戦に挑む奮闘記 & NZで元日本人雇用主の永住権取得と同時に不当解雇された体験記、息子のAPD(聴覚情報処理障害)との奮闘レポートなどなど。

息子とAPD7。TOMATISトマティスの初体験。

 
トマティストレーニングの流れ(次男の場合)
 
まず、インタビューがあって(前々回のブログ記事を参照)

 

uto87.hatenablog.com

 

リスニングテストで、聴力自体は正常で音声は聞こえていることを確認して、
改善すべき症状を検証します。
 
★1回目のセッション。1日2時間で13日間音楽を聴く。
特別なヘッドホンで周波数の調整された音楽を耳と骨伝導で聴きます。
 
*トマティスはお休み。
脳が、フィルターに頼らないよう通常の生活で4週間。
この4週間、息子はワーキングメモリーの改善のために、Forbrainという自分の声を使ったトレーニングを毎日10分。
 
この期間にリスニングテストで、改善されているかチェック。
テストの結果に基づいて、次回セッションのオーダーメイドプログラムが組まれる。
 
★2回目のセッション。1日2時間で13日間音楽を聴く。
 
*トマティスは4週間お休み。Forbrainを毎日10分。
 
★3回目のセッション。1日2時間で13日間音楽を聴く。
 
 
以降は、リスニングテストの結果次第で4回目のセッションをするか決める。
 
 
 
 
 
「もし3回セッションで、思ったほど効果が上がっていなかったらどうするんですか?」
 
と我が家のトマティスのベテラン指導員のエスメ先生に聞いたら
(コグメド指導員でもあります)
 
「そうしたら4回目やりますよ。」と。追加料金なしで。
 
3回セッションだと、78時間。4回セッションだと104時間。
 
前回記事のグラフの調査だと、90時間セッションの結果なので4回セッションして欲しい。
 

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英文のリサーチでも90時間セッションが多いので。
 
先生とはたくさんお話をして、次男が高校生最後の年で
APDをどうしても改善したいことをよくわかってくれているし
 
淡々と穏やかにトレーニングをする息子を気に入ってくれて
先生もなんとかよくしたいという思いでいてくれてありがたいです。
 
APDの体験を他にも困っている人のために日本語でブログに書き残しているんですよ、と
先生に言ったらとても喜んでくれました。
 
「もっと伸びる人」がもっと増えたらいいですよねえ、なんて話しながら。
 
 
★1回目のセッション。
 
 
トマティスのヘッドホンを指導員から借りて、
動画にあるようなモーツァルトやグレゴリオ聖歌の音楽を自宅で
「リラックスして」2時間聴きます。
 
ストレスに感じたり集中しすぎないで「リラックスして」聴く。
 
音楽に集中しないでボーッと聴いててもいいんだそうです。
 
聴きながら、絵を描いたり、歩いたり、料理をしたり、何かを作ったりしてもいい。
ヘッドホンがちゃんと頭に固定されていれば、寝てもいいそうです!
 
自分は寝てても脳はちゃんと聴いているので。
 
『聴いている間、やってはいけないこと。』
食事をとったりガムを噛まない(多分噛む行為がダメなんでしょうね)。
スマホやコンピューター、テレビなど電子デバイス、スクリーンを見ない!
脳に余計な刺激を与えるため。
文字を見たり書いたりしてはいけない。本を読むのもダメ。
 
 
しかも13日間のプログラムは、
それぞれ1回聴くと繰り返し聞けないようになっています。
 
どうしても2時間聴けないこともあるので、一時停止もできますが、
1回聴くと繰り返して聴けないし、
効果を最大に得るにはやっぱり2時間通して聴いたほうがいいそうです。
 
ディスレクシアや発達障害のある小さい子などは、
30分とか1時間しか聴けなかったり
ティーンエイジの大きい子でも、2時間聴き続けるのを嫌がる子はいるそうですよ。
 
ここNZでは。
 
エスメ先生の指導する
ある小学校で行ってるトマティスセッションでは、
 
つい聴きながら字やお話を書いてしまう子がいるそうで
そうすると、効果が半減してしまうそうです。
 
息子は普段メタルを聴いていますが、
モーツァルトやグレゴリオ聖歌の音楽は、ちゃんと嫌がらず聴いています。
 
大好きだったレゴを引っ張り出して作ったり。
ウトウトすることもあるけれど、クラシックの盛り上がるとこで目が覚めるそう。
 
息子本人も高校最後の年でやばい
どうにかしなくちゃ、どうにかしたいと思っているので
黙々とセッションをこなしています。
 
この2時間字も読めない書けないというのは、結構長いです。
 
高校生のシニアには、宿題やテスト勉強があるので、
なんとか時間をやりくりしています。
 
これは宿題や課題の少ない、小さい子の方がやりやすいかな?
お絵かきから字を書き出さないように、おうちの人がチェックしないといけませんが。
 
2時間くらい手遊びに集中できる子だと大丈夫でしょう。
 
そしてこのプログラムは、家族も体験できるように
当事者が聞いてるのと、同じ音楽が聴けます。
 
先生が始終興味津々だった私を見て
「リラックスできるから家族も聴いてみるといいよ。」と
勧めてくれました。
 
1回目のセッションでは、
脳をニュートラルにするような構成になってるのだそうです。
 
2回目からは、リスニングテストの結果に沿って
息子の脳状態にオーダーメイドになっているけど、
精神を安定させたりリラックスのために家族も聴くことができます。
 
そして好奇心旺盛な母も、ちゃんと聴きました(^^)
 
初めてヘッドホンを付けてみると、なんだかラジオを聞いているみたい。
 
ヘッドホンが当たる頭のてっぺんのところから
骨伝導で音が聴こえているらしいです。
 
母は普段Melvinsですが、これはモーツアルトなのでリラックスできます。
 
聴きながら10分くらいして、ふと気がついたら
 
目が。
 
読まなくてもいいテーブルの上のボトルに…
裏の原材料…に目が動く…
 
目が読みたがっていました。
 
いかんいかん!
 
いかに自分が普段文字を絶えず読んでいるかがわかります。
 
でも聴いている間は、読んだらいかんのです!
 
なので、ケーキを焼いて家族の好きなアイスクリームを作ったら2時間すぎました。
 
2時間家族から放っておいてもらう必要があるのですが
何かしら母に聞きたいことがあるこの家族(特に夫と娘)。
 
家族のいない時間に、家事をしながらだといいですね。
 
とにかくディバイスが使えないので、大きい子や大人だと
何か製作するプロジェクトを考えた方がいいかもしれません。
 
ガーデニングやDIY、アート作品とか。手作業でできる何か。
 
 
 
ともあれ
あちこち必死に掛け合い、ご好意や運が良かったお陰で、
無事にトマティスをクリスマス前から始めることができました。
 
NZではクリスマス休暇+夏休みに入るとなにも動かなくなるので(特に学校)
 
次男にAPDがあると診断されてから、
関係者が休みに入ってしまう前に
「ゴリ押しで」3ヶ月半でサポート体制を整えました。
 
APDが疑われてからは、4ヶ月半。
 
専門機関に予約入れるだけでも数ヶ月待ちと言われていたので
 
本当に運が味方してくれたのだとしか言いようがありません。
 
感謝感謝です。
 
中耳炎から鼓膜チューブが取れて完治するまで、聴こえづらいまま
2年間何もできず待ちの状態でした。
 
だからAPDだとわかって、やっと動ける!対策が取れる!って逆にうれしくて。
 
できる限りの事を思いっきりしてあげたかった。
 
学校環境、
授業での遠隔マイク補聴器の使用、
そしてAPDとワーキングメモリーに対する脳の機能自体を改善するトレーニング。
 
つまり外的環境と、内側から。
 
両方から「攻め」たかったんです。
 
息子の高校はオセアニア最大校なのですが
APDの生徒に対しては、
生徒数の少ないクラスに入れて
授業中の雑音を少なくして授業が理解できるようなサポートを受けられます。
 
息子も去年はサポートがなかったけど
今年度から受けられそうです。
 
NZの学校は、入れれば大丈夫ということはなく
「うちの子指導してくださ〜い!」と親が声を大にしなければ
大丈夫だと思われて素通りされます(経験済み)。
 
これは周りの子育て仲間の間でも常識です。
 
多民族で次々と英語がネイティブでない移民の生徒が入ってくるし、
学校は大忙しです。
 
 
 
以前この高校で、遠隔マイク補聴器を使用したケースでは
蝸牛が片方の耳に2つあって(!)手術をした生徒だったそう。
 
だからAPDで遠隔マイク補聴器を使用する生徒は初めてのことで
次男はAPDの生徒としては、手厚いサポートが受けられている方です。
 
その「手厚いサポート」は親の費用負担があって、やっと受けられます。
 
費用が出せない家庭では、最低限のサポートしか受けられません。あるいは無し。
 
先生の真ん前に座って授業受ける(クラスが騒ついていたら授業内容が理解できない)。
少人数クラス(APD自体は改善しない)。
テスト時間の延長(ないよりはまし。根本的対策ではない)。
 
症状を改善するサポートが受けられれば、もっと伸びる子がいるだろうなあ…
 
もったいないなあ。歯がゆい思いです。