Bittersweet in NZ

こんにちは、ウトです。家族とNZで暮らしています。移住して10年近くは、多くの怒りやフラストレーションを感じていましたが、おかげで行動・経験・学びができて、最近はおだやかな日々がとても増えています。いろんな変化の流れが強いので、大切なのは何か?ということにも向き合っていたい。ここには、体験や感じたことを言葉にしておきたくなった時に綴っています。 Thanks for being here.

続けて、ありがとうございます!

ちょっと前に。
 
2015年に不当解雇されて、
2016年にERAが$15000の罰金の支払い命令を下したのに
未だにまったく支払いを受けていない男性のニュースがありました。
私と似たような状況です。
 
 
ERAには法的裁決を下せても、
支払いを強制執行させるための権限がないからです。
 

 

ERAには。。。です。他の手段では、あります。
 
私も、ERAで勝訴の裁決が出た時今後どうすればいいのかを聞いたら
「とにかく地方裁判所に行って聞くように」と、言われ
何が起こるのかちっともわかりませんでした。
 
みんな自分の職権内のこと、部分部分でしか教えてくれないの。
全体像を教えてくれないんですよね。
 
地方裁判所に行くと、支払いを執行させるためには
「また裁判を起こさないといけない」ということで
裁判費用と、会社に支払える資金があるのかを、法律専門家と相談して決めた方がいいと。
 
やっと、あんなに険しい道のりを超えて、私の気がおかしくなってるのではなく
主張したことは正しかったのだと、ERAは司法決定したのに
またどん底に突き落とされました。
 
そして、負債取り立て業者に連絡して
雇用主の会社清算の申請をHigh Courtにしました(高額な出費あり)。
会社は雇用主ただ1人の会社で唯一の株主でもあり、清算人が会社資金の調査に入りました。
 
前回の記事で後述するとしたことですが、元雇用主は調停に出席をすると言いながら、
多忙を理由に(???)何度も調停を延期しました。
そこは、Markさんの雇用主と違いますね。
 
そして
  • 3月末日の税制年度末で、会社配当金を取得。
  • ERAに The statement of problem(陳述書)を提出するが、調停が5月末にあるのでInvestigation Meetings(審議)の日時は、調停後5月末以降に保留される。
  • 5月末の調停「前日」に、元雇用主が調停をキャンセル。この時期に会社配当金を使用したとの情報あり。
  • 6月初めに、ERAでInvestigation Meetings。不当解雇が確定され、賠償金と未払い賃金の支払い命令が下る。
 
3月末日の税制年度末に出た会社配当金を、ERAの賠償金支払い命令前に使われてしまったために、清算手続きをしても回収ができなかったのです。
これは清算人からの報告と、政府機関で公開されている清算手続報告書で公開されています。
 
これは、大した理由もなく元雇用主が調停に出席すると言い続けて、
延々と延期して、ERA審議と裁決を遅らせることができてしまうことが可能だからです。
 
だから、ERAに行く人は会社の資金を年度内に使われてしまう前に、ERAで裁決が出るように、早め早めに行動してください。
 
こういう法の不備も改正案が出されて、審議されて新法案になるのは、
時間がどうしてもかかるんですね。
だけどあきらめずに、教わったことをやっていくつもりです。
 
前出のペンキ職人のニュースにありましたが、ERAに行くと裁決は公になってしまうため
「勝訴したのに、グーグルで名前を検索すると出てくるので『ボスを訴える人物』とみなされて誰も自分を雇用しようとする人がいない。」ということが多いのだそうです。
 
だけどそれは、「お互い誠意のあるフェアな雇用関係」を持つ意欲の欠けている雇用主だったら、こっちだって雇われたくないよなと思うけれど。
ニュースに出た男性のように塗装業とかだと、そうも言っていられないのかもしれず、
難しいですね。
 
このニュースのFacebookには、
移民かどうかに限らず、不当解雇にあった人たちの反響が多くあって
不当解雇した雇用主の実名をどんどん載せていました。
多くの人がその不公平さ理不尽さに怒りを覚えているのですよ。
 
ニュースに出た男性にも、なぜ元雇用主の実名を公表しないのか?という意見もありました。
 
公開された裁決にある雇用主名だったら、公表していいんですけどね。
ERAが言ってました。
 
*****
 
この前、Northcoteの補欠選挙で、Labour党の Shananのお手伝いに行った時
「子どもの貧困?自分には関係ない」と言い切った
National党支持者の大きな家を後にして、集合住宅に行ったのですが、
 
そこには不当に解雇されたばかりで、選挙どころではないという
ヨーロッパ系移民の方がいました。
 
私自身が、不当解雇されて闘った張本人なので
話をよく聞いてくれて、自分の権利を主張するならどうしたらいいのか
伝えることができました。
こういう時に、つらい経験でも役立てることができてよかったと思えます。
 
でもその人は、調停がどうとかいうよりも
明らかに「精神的なサポートが必要」なほどの、不安定な状態でした。
 
すごく心配だったので
「必ずここに行くと約束してくださいね。」と雇用サポートと一緒に
メンタル面も気づいてくれるだろうという場所を伝えました。
 
不当解雇が、労働者に与える精神的影響
目の当たりにした日でした。
 
*****
 
かく言う私も、ちょっと前に不当解雇を語る機会がありました。
雇用主の永住ビザ取得に利用されたのは、私だけだったのですが。
 
聞き手が
「もしここで、元雇用主と面と向かって話をする、ということになったら、対面できますか?」
という質問をしたんですね。
 
私以外の男性2人は、ブン殴ってやるとか怒りを露わにして言っていました。
 
私は、その質問を聞いた時に、本当にここに来たら…と思ってしまって。
男性たちの様子もわからないくらいに。頭がジワーッとなって。
急に胃を強い大きな何かでグーッと押されるように、苦しくなって
すごい吐きそうになってしまったのです。涙目にはなるしで。
 
後になって、すごい落ち込みました。すっごい凹んだ…
 
もう何年も経ってるのに。なんなんだ、わたし。
この経験をしたから、少しでも改善できるように
国の首相やいろんな大臣、政治家にまで会って話しに行くまで
活用しようと動いているのに。
 
なんで自分まだこんな反応するんだ?
 
何をすれば、この気持ちは完全になくなるんだろう?
 
初めて会った日に、理由はわからなかったけどちょっとイヤな感じがした。
だけど、乗ったほうがいいと強く感じた。
 
あの時の勘は、正しかったと思う。
 
こうやって注意を呼びかけられるし
裏切る側の手口を公開して活用したい気持ちが、消えることはないだろうから。
泣き寝入りしない私だから、起きたことなのかも、とすら思います。
 
もう今は、いつもこのことを考えているわけではなくて
大家族で大わらわなので、やる事楽しい事に囲まれているんです、普段は。
 
でも、ポジティブパワーに変えようとしても、まだ埋れてあるみたいなんです。
 
賠償金が支払われていたら? もらってないからわからない。
 
謝罪の言葉があったら?
いや、ちゃんとやってます感を示すために心ないうわべだけの言葉が出る人物だから、それは響かない。
 
それが「罪」という認識がないこと
自体、罪である。
 
という言葉を聞いたのだけど、
Markさん夫婦も私も、相手が反省していない、悪いと思っていないから
苦しいんじゃないだろうか。
 
私にとっては、お金がどうこうよりも法的にERAが
「私の言ってることを正しい。」と認定したことがとても大きいんです。
 
だから、Markさん夫婦もERAに行く気なら、行ったほうがいいと思います。
気がすむまで。
私は死ぬ時絶対、このことで後悔しません。
 
(ママはいつもこうだけど)子供たちも、
納得いくまで行動するママの背中から、何かを感じてはくれているんですね。
 
このことがあるから、いい国にしたいという思いが伝えやすいし
政治家とも話しやすいことは、確かなんです。
法の整備や、社会のシステムを変えるために。
 
日本で、親に虐待された亡くなった5歳の女の子も
残した反省文があったから、たくさんの人が悲しんで怒っているけど
今までも、書かされた反省文がなくても亡くなってしまった子たち
たくさんいたのに。
 
もう真っ先に子供の安全を確保するのが最優先になるように
法の整備や、社会のシステムを変えなくちゃだめでしょう?いい加減に。
もっと怒って、動かさなくちゃだめだよ、大人たち。
 
***
 
Northcoteの補欠選挙では、善戦叶わず。とても残念でした。
政権に影響があるわけではないけれど。
Northcoteは、North Shore全体がそうですがNationalが牛耳った地域です。
「子供の貧困?関係ないね。」と口にできるような支持者層を持った。
一部だけじゃなくて、みんなにいい方向に変えていくのは難しいです。
だけど、あきらめず、もがき続けます。
 
Markさん夫婦がERAで主張すれば、NZ人雇用主のしたことが実名で公開されます。
その卑怯さが。
 
私も、人を利用して卑怯な「権利の搾取」が減るまでずっと、
伝えて続けていこうと思います。
 
Markさん夫婦の、健闘を祈ります!