Bittersweet in NZ

こんにちは、ウトです。家族とNZで暮らしています。移住して10年近くは、多くの怒りやフラストレーションを感じていましたが、おかげで行動・経験・学びができて、最近はおだやかな日々がとても増えています。いろんな変化の流れが強いので、大切なのは何か?ということにも向き合っていたい。ここには、体験や感じたことを言葉にしておきたくなった時に綴っています。 Thanks for being here.

NZ不当解雇体験記6。元雇用主との話し合い。

不当解雇体験記5の続きです。>
 
雇用主と調停するにあたり、
労働問題を監督するDepartment of Labour (DOL)から
証拠書類やメールを、とにかく徹底的に用意しておくように言われました。
 
……でも私、「徹っっっ底的に」集めておいたのです。最初っから。
なぜだかわからないけど直感で「バチッ」っとスイッチが入っていて。
まさかこれぜーんぶが、日の目を見るようになるとは…
 
NZで働くみなさん。
雇用主とのやり取りは、最初っから徹っっっ底的に、なるべく文書でとっておいてくださいね。
これすごく大事だから、忘れないでくださいね。

 

それから、他にも
Community Law Centreの無料の法律相談でも、相談しました。
 
 
私の時は、電話相談の予約をしてから相談しました。
 
雇用契約には、
「従業員による規則の不履行や窃盗など雇用継続が難しいことが明らかな場合に、従業員に通告して30日後に雇用契約の終了」という記載があったのですが、
 
ここの弁護士さんも、
会社都合の解雇は、この項目に当てはまらず、規定の正当な手続きを踏まなければいけないのに、この解雇の正当性は非常に疑わしい。ということでした。
 
ここの法律センターでは、調停以降の弁護費用は
他に比べて低く抑えられてはいるものの、発生するそうです。
今はわかりませんが、以前は収入によって免除がありました。
 
******
 
第三者を間に入れて調停をする前に、双方がまず話し合いをしないといけないのですが、
これがもし、セクハラやパワハラだったらどうなるのでしょう?
 
被害者は顔を合わせるのも怖いはずです。
いつか書くつもりですが、性的被害も多くあるそうです。
ホントにもう怖い。。。
 

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そして後日、いよいよわが家で
元雇用主と夫と3人で、話し合いをしました。
 
(なぜ夫が同席しているかについては、ここには書きませんが大きな理由があります。)
 
元雇用主は、雇用期間中、会社経営は順調ではなかったという
雇用関係を終了する提案(Proposal)に書かれたことを繰り返すだけでした。
 
会社の運営報告では「経営は順調、右上がり」と私に報告したのに、
永住権のスタンプが押されたパスポートを受け取った『その当日』
「今まで隠していたが本当は雇用期間の2年間
経営状態は悪かった」ことを初めて打ち明け、
もう私を雇い続けることはできないから、クビにしたいと。
 
そういうことです。
 
渡された会社の収支報告は1枚だけでした。
 
同時期に、
「非常に順調な会社運営」
「非常に低迷していた会社運営」が両方できるわけは、あり得ません。
 
どっちが事実でどっちがウソ?
 
この会議でも、その後も数年、何回もこのことを質問しているのに、
元雇用主は返事ができません
 
もう、誰かに教えてほしいくらい。。。。
 
 
私は、
「永住権のスタンプが押されたパスポートを受け取った『その当日』に
事実上解雇通知を平気で送る、そのあなたの無神経さにものすごく傷ついている」
何度も伝えました。
 
でも、この元雇用主には、私も夫もなぜ怒っているのか
怒りの感情がまったく理解できないと。
 
「なんで怒ってるのか全然わからない」
話し合い中、首をかしげるばかりでした。
 
 
別に職探しをしていないのに
元雇用主が「将来の継続性も安定性も高い」と自信満々で主張するから
それならばと、仕事を始めたのです。
 
「同時期に好調と不調の矛盾するビジネスをする人が、なんで永住権が取れるのか?」
「労働者を利用するだけ利用して、永住権が取れたから、用無しで解雇したいんじゃないのか?」と質問した途端、
 
この雇用関係と永住権は関係ない!と激昂され、
元雇用主は私たちの一切質問に答えることはなく
とても冷静な話し合いはできない状態になってしまいました。
 
関係ないというけど、第三者の司法機関も報道メディアも
雇用関係と永住ビザ取得は関係づける判断をしていますけどね。
話し合いは、無理だと感じました。
第三者が入らないとダメだ。。。と
 
*****
とにかく、私は労働省DOLに言われた通り、
この解雇は正当な手順を踏んでいない可能性が高いので、
次回の話し合いまで元雇用主自身でDOLに相談して、
その上で対応を考え直すように、伝えました。
 
「いや、弁護士はこれでいいと言っている。」と彼は繰り返していましたが。
 
正直、
親切心を利用されて
嘘つかれて、
裏切られて、
解雇されるだけでも腹たつのに
 
元雇用主のこのとんでもない無神経さが
さらに心の傷をどんどん広げ、それはジクジク、
ジクジクと膿んでいきました。
 
「本当は、傷ついている私の方がおかしいんじゃないか???」と。
 
しかし、この元雇用主の無神経さはこの後も数年続き、
私と夫にだけではなく、他に関わってきた国の行政の方々にも
失礼で無神経な行為を、振りまいていきました。
 
本当に、当人は今も気づいてないでしょう。
 
関係機関の方々に、失礼この上ない対応をしてきたことを。
 
*****
 
後日、2回目の話し合いでは、ほとんど話し合うこともなく。
 
元雇用主はDOLに相談するように、と言われたにもかかわらず、
DOLの指示を無視して、
イエスマンである彼の日本語のできる弁護士の言うことだけを聞いて、
 
「30日後に雇用関係を終了する」と言う通知だけを渡して、
元雇用主は、解雇を強制的に実行しました。
 
 
会社都合で「雇用関係を終了の提案(Proposal)」する場合は、
会社の都合な訳ですから、従業員が納得するまで話し合い、
納得できる条件を提示しなければなりません。
 
しかし、元雇用主は、とにかく一方的に強制終了しました。
 
これは後にわかったのですが、
ERA(The Employment Relations Authority)によると、
収支報告1枚だけで解雇提案をするなんて、
「とんでもない」というお粗末なレベルだと言っていました。
 
そしてこの解雇手順を「正しい」と助言し、
後に不当解雇で$15,000(約100万円)の損害賠償金支払命令を依頼主に負わせた
このとんでもない「移住弁護士」
 
大学で法律と日本語を学んで、日本にも10年いたそうで
それで日本語ができるんだそうです。
 
この弁護士が、被害者を増やしていないことを祈ります…..
 

www.stuff.co.nz

 

 

*このブログの不当解雇に関する体験談は、
NZのEmployment Relations Authority (ERA)から出された
公開文書である裁決文に基づくものです。
 
判決後に当事者がその事象を語ることは、名誉毀損に当たらないという判決がNZ High Courtで出ています。
 
この裁決文を取り上げたニュース記事も伝えることで、
労働者の人権侵害である不正解雇や、労働者を搾取した永住ビザの不正取得などの
卑怯な行為を減らすことにつながればと考えています。

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