Bittersweet in NZ

こんにちは、ウトです。家族とNZで暮らしています。移住して10年近くは、多くの怒りやフラストレーションを感じていましたが、おかげで行動・経験・学びができて、最近はおだやかな日々がとても増えています。いろんな変化の流れが強いので、大切なのは何か?ということにも向き合っていたい。ここには、体験や感じたことを言葉にしておきたくなった時に綴っています。 Thanks for being here.

イーストウィンド問題に考えさせられる。(3)古い型に、はまらない自由。

 

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<手厚いサポートは、本当に必要か?>
 
*イーストウィンドの提供していたワンストップサービス(無資格)*
 
⑴ 移住ビザコンサルタント
⑵ ファイナンス業務
⑶ 不動産販売及びその管理
⑷ サポートコミュニティ「シタデル」
⑸ 医療通訳
⑹ その他、車の輸入及びメンテナンス
 
イーストウィンド 関連会社が運営する
「シタデル」という移民サポートコミュニティがあったそうで
話によると会員年間費10万円で
移住後の言葉の不慣れさや生活の手厚いサポートを受けられていたのだとか。
 
移住してから生活に慣れるまで、サポートもしてくれるそうですが
学校選びの時には、学校の周りをぐるっと見るだけだったと、あるお母さんに聞いて
「なんでそんなのにお金払うの〜?」思わず言ってしまいました。
 
学校の周りを見るだけなら、うちの犬と一緒によくやってる(笑)
移住して間もない人からアドバイス受けるより、
私ならもっといろんな経験とコツを、タダで教えられるのに。
 
時々、いろんな国から移住してきた親御さんに、困ってると相談されます。
子育て仲間として、子供の教育や先生との付き合いで役に立つコツとかを
自分なりに伝えています。
 
よく私に会うまで、それは知らなかった!という声があるので
特に子供の教育には戸惑いが多いみたいです。
 
*まずは、家庭内言語が英語でなかったら
とにかくたくさん英語に触れて話すことをできるだけ毎日やるように勧めます。
すごく基本的だけど、わかっていてもやっていない人結構いるんですよね。
海外暮らししてるだけでは、英語できるようにはなりません
 
*それから、いろいろ見たり、親御さん・子供の様子や心配事を聞いて
その家族の状況と性格に合ったやり方やコツ
NZでは黙ってるとスルーされるから、先生との交渉のコツとかも教えてます。
 
気にしなくていいこと、逆に気をつけたほうがいいこと
あんまり難しいこと言ってもできないから、少しづつできるように
夫がいつも生徒を伸ばしている方法も交えて、いろんな視点で
それぞれに合わせて、自分が思うことを自分ならこう動く、というのを伝えます。
 
数ヶ月は時々質問が来るけど、大体なに人であっても
4学期あるうちの2学期分くらいで、大丈夫になってきます。
井戸端会議だから、タダです。別に宗教に勧誘とかもないし。
(人の宗教は気にしないけど、自分は人との間に壁を作るのが嫌で入らないから)
 
年間費払って、1年間も、ホントにそんなにサポートされる必要があるのかな?
来た時かなり英語に自信ない人でも、けっこう自力で大丈夫になっていきますよ。
 
ちょっと大変なトラブルにあって困ってたら、
自分だったらこう動くよ、を教えて(別にやらなくてもいい)
精神的にくじけないように、はげまして
無事トラブルを乗り越えられたら、わーい良かったね!でおしまい。
 
 
自分でがんばって、乗り越えてもらう。
私が代わりにやったら、私に頼る、依存することから抜けづらくなっちゃう。
大人だから、付かず離れずの関係で。
 
自分で問題解決できたら気分がいいし
そのほうが、臨機応変に交渉する力が身につきます。
英語使うことに慣れれば、失敗やミスは「課題やチャレンジ」だから
こなしていくにつれて、力がついていきます。
 
そうして海外暮らしでも、
子供や家族や友人とか大事な人達を、自分で守ることができるように
 
おおむね、至れり尽くせりの日本と比べたら
お金払ったのにちゃんと仕事されない。
大丈夫、って言ったのに、全然大丈夫じゃない。
頼んでおいたのに、その無能ぶりに激怒、
こっちが状況理解してると思って、ちゃんと説明しない(説明下手)とか。
 
理不尽なことが、普通にある国ニュージーランドなので
そこにイヤだけど慣れないと、すごく苦しくなっちゃう。
(私もストレスで、臨月越えに肥えた時期が)
 
だから、ニュージーランドに来てからも
お金払えばちゃんと仕事してくれる
「お願いしますね。」っていったら、おまかせできる
日本では当たり前だったサービスを
NZでも当然のように求めようとするのは、皆無ではないけど難しい。
NZerだってしょっちゅう文句言っているくらいだから。
NZは、日本じゃない。
 
それでも日本のような、安心できるサポートで固めてしまうと、
それが本当にいい人達ならいいけど
そうじゃなかったら、イーストウィンド搾取ネットワークみたいなのに、
いつの間にやら取り込まれてしまいます。
 
今回は社長一人がいなくなっただけで、NZにも日本にもあちこち
搾取ネットワークが、声をひそめて潜んでるじゃないですか。
 
子育て、教育、家族の生活、早期リタイヤ、老後の資金作り、
豊かな自然を求めてとか
人生設計にからめて、あちこちで勧誘しては、
搾取ネットワークにつなげよう
今だってあの手この手で勧誘してるじゃないですか。
 
ものすごい親切で、明るくていい人そうな感じで。
 
本当に誠実で公平なサポートが、あるのかもしれませんが(私はまだ知りません)
その手助けは本当に必要なのか?よく考えてからでもいいと思います。
 
 
イーストウィンドのサポートグループ、シタデルは年間費とってたそうですが
いつでも辞められましたか?
 
国の政治政党ですら、辞めたいときに辞めていいんですよ?
NZ Labourが、ロクでもない政党になったら、辞めていいんです。
 
続けるのは、あくまでも「自分の意思」。
 
それなのに移住アドバイスもない会社のサポートグループが、
いつでも辞められなかったらおかしいじゃないですか?
 
そんな集団から抜けられなくて、モノを売らされたり、タダ働きさせられたり
気づいたら加害者側になっていたり。
 
「自分の意思で辞められない」ことはおかしい
ということに気づかないと。
 
そういうことを人にやらせて、被害者の苦しみをし無視して
平気な人間達が、まだ何事もなかったように、存在しているんですよ。
これからも存在していくんですよ。
 
ネット上でも、笑顔でしたね。
 
 
先日、2年間従業員に対し、
時給6ドル(現在の最低時給17.7ドル)で労働搾取をしていた
製菓会社・ロイヤル ベンガル カフェのベンガル人(NZ市民権保持者)の
オーナー2人が、5人の被害者に対する罪で、有罪判決を受けました。
 
 
入国したとたんパスポートを没収された上、低賃金で休日もなく長時間働かされ
 
「過労で死んでしまうかもしれない。」
「母国バングラデッシュでも、こんなに長時間労働をすることはない。」
というほどの過酷さだったそうです。
 
それなのに雇用主は、
「(過労死の可能性について)まったく大げさな表現だ。」と反論。
「似たような労働搾取のケースに比べて、彼ら労働者の生活環境は
ずっとマシだった。」とも。
また、法廷でも自責の念を表すこともしなかったそうです。
 
しかし裁判官は、
「労働者への搾取は計画的に行われ、主に自分のコミュニティの人々を自分勝手に誤魔化し、厚かましいほどの行為であった。」として
労働搾取、ビザ条件違反の幇助、移民局に対し虚偽と誤解を招く情報提供をしたことで
2人の雇用主にそれぞれ、4年5ヶ月と、2年6ヶ月の禁固刑を言い渡しました。
 
 
被害にあった5人の元従業員は
パスポートを奪われて支配されていたことを、勇気を持って警察に通報をし
自分達を苦しめた搾取者を、有罪にしました。
 
5人の勇気と、支援者達によって、搾取者を有罪にしたのです。
 
移民局の責任者達は、この結果に
「労働搾取は、被害者の尊厳の侵害である。」
 
「移民搾取は人権を侵害し、法律を遵守しようとする国の多数のビジネスに
不平等な環境を生む嫌悪すべき行為である。」
 
「これらの問題に関心を集め、裁判を通して追求し続けた被害者の意思の強さに感謝します。」
 
今回の判決は、裁判所が搾取は重大な犯罪であると明確に示したものであり、搾取は、ニュージーランド社会にいらない犯罪行為である。」と述べ、司法の判断を歓迎しました。
 
 
この判決からもわかるように
イーストウィンドとその関係者達から受けた、被害者の精神的金銭的損害も
加害者側が判断するものではなく、
被害者が訴えることで違法性が認められる可能性があるのです。
 
証拠が揃えられたら、苦情として訴えることもできるのです。
 
 
だから
イーストウィンドのその関係者から、被害を受けたみなさん。
 
だめ元でいいじゃないですか。
 
バングラデッシュの被害者達のように、勇気を出して
被害を訴えてください。

 

uto87.hatenablog.com

 

移住詐欺、ビザ奴隷で
つらい思いした人もいるのですよね?
 
5人の訴えで、有罪にできた。
「死ぬかもしれないほど」は働かされていないのであれば
もう少し被害者が集まったら、違法性を強く訴えられる?
 
このまま黙って、お墓に持っていっても、後悔するんじゃないですか?
 
言葉にして綴ってみることはできませんか?
 
そして、新たに被害者が出ないように、あなたの体験を広く伝えてほしいです。
 
どのようにあなたの尊厳は、踏みにじられたのですか?
 
 
私が、不当扱いを受けて訴えを起こして行動した時、
勝ち負けは考えていませんでした。弁護士もいなかったし。
逆に、国に「あなたの精神的苦痛は、大したものじゃない」と
あしらわれると思っていました。
 
全力は出す。証拠も山のようにある。
でも負け戦に、独りで行くような気持ちでした。
 
ところが。
予想外なことに、Employment Relations Authority(ERA)での審判で
ERAがすごく知りたがっていたことは
元雇用主の子供とうちの子の同じ小学校での関係でした。
 
そうやって自信はなくても、主張が認められた。
 
泣き寝入りする道を選ばなかった。
 
***
 
 
移民が違法行為をすると
「人でなし」
「そんな移民はこの国に必要ない」
「この人物が移住してきて、NZに何の得があるのか?」
そういう声が上がる。
  
騙されて違法行為をしてしまったとしても
移民の意識は、移民受け入れ側の現地の国民のとは、かけ離れているらしい。
 
移民じゃないNZerだって、
「NZに必要・有益な人材の基準」を正当に満たしてないのに
永住権を得ている移民の存在を、ちゃんと知っています。
 
その移民達のせいで、正攻法で移住して社会に貢献している移民まで
一まとめにされて
社会の不公平の大きな要因のように思われてしまっている。現在でも。
 
主に生活に苦労している層は、仕事を取られていると感じ
移民受け入れの規制強化の声を上げています。
 
それは当然、差別感情に根強く繋がってしまっているし
OECD加盟国中2番目、という「いじめの多い国」の社会の一因になっている。
 
大人から子供へ差別感情は広がって
社会になじもうとしないで、母国のコミュニティで固まっている集団の影響で
学校では、移民の生徒へのからかい、いじめの引き金になるのです。
 
不正行為、あるいは優遇されすぎた基準での移住が、どれだけ悪影響を与え
アジア移民とその子供への、偏見、いじめ、
人種差別をなくそうとする活動の妨げになっているか。
 
 
もうビザ申請はネットでできるようになってきてるし、
情報もネットや、現地で周りの人にいろいろ聞いたらいいんです。
初対面でも、家族の悩みまで教えてくれる人もいますよ。
たくさん聞いたら、わかってくる。
 
いろいろやって、暮らしの中の「自分のお気に入り」を作ればいい。
 
他人のオススメ(利害関係)を寄せ集めたものが、自分に合うとは限らないでしょう?
イーストウィンド関連でできたその寄せ集めは、
これからもパッケージ変えて、続きますよ。
 
だから、一人でも多くの移民が、
良し悪しを判断できる力をつけることが、すごく大事だと思います。
 
せっかく海外暮らししてるのだから、いろんな関係を作って
「それおかしくない?」と気づいてくれる人達を持つようにして
限られたコミュニティに、こもらない。
 
年月が経って気がついたら、日本人グループしか居場所がない、なんて
淋しくないですか?
 
どうしても
自分は万全な生活サポートがないと不安で不安で、という人は仕方ありません。
 
もし、日本が窮屈さがイヤで、日本を離れた(離れる)のだとしたら
また海外で、日本コミュニティに頼ろうとするのが
私にはよくわからない。
わからないけど、それは本人が決めること。本人の自由。
それがいい人は、自信を持って、そうすればいい。
ただ閉じ込められないようにね、と思うだけ。
 
家族で来ているんだったら
子供達のことは、「子供だから自力で大丈夫だろう」と思って
未知の環境に送り込んでいるんですよね?
 
だったら、大人が子供の倍以上「自力で乗り切っている姿」を
行動で見せる必要があるんじゃないですか?言葉じゃなくて。
子供だけにがんばらせるなんて、ずるいですよ。
  
搾取集団がカモにしなかった人間に、なればいい。
 
騙されないように、
詐欺にあわないように
人としての尊厳を、踏みにじられないように。
 
時代はこれからもっと、多様化してきて
移民にしても、考え方や方法がいろいろあって、
ありきたりの既存方法に頼らなくていい。
 
もっと、みんな、自由になってもいいじゃないですか。
 
そんな必要以上に、他人に依存しなくても
 
もっと自分の中の力を信じても、大丈夫じゃないですか?