Sparkling* 光ってるのどうする?

こんにちは、ウトです。こちらは 以前のBittersweet in NZ の続きです。主に、NZ暮らしでの体験や思いを言葉にして発したくなると綴る私感ブログです。

NZ不当解雇体験記8。「気が狂ってる」のは私のほうかもしれないと思っていた。

抜けてて順番通りになってなかったけど

不当解雇体験記7の続きで「「不当解雇体験記8」です。

uto87.hatenablog.com

 

 

調停の前には、
自治体の無料法律相談、Citizens Advice Bureau(CAB)にも行ってみました。
この私の解雇問題は、なかなか複雑で分かりづらいだろうと思って、
タイムラインを図にして、伝えやすいようにしました。
 
このタイムラインは、とても好評で
調停でも非常に役に立つはず、と太鼓判を押されて
実際、調停と、それ以降でも役立ちました。
 
もし、調停に行く人は、図のようにしてタイムライン
分かりやすくすると伝えやすいかもしれませんよ。
 
CABで相談する時は、
自分の問題に詳しい人が必ずいるというわけではないのですが
参考にはなると思います。
 
私たちの件は複雑なものの、数回相談した中で詳しい人がいたので、
役立つことをいろいろ教えてもらいました。何回も行くのもコツかも。
 
面白かったのが、思わず出てしまった2人の会話。
 
CAB「そういうことは、中国人の間ではよくあるんだけど。何?その人、中国人?」
 
夫「いや、日本人。自分は20年近く日本にいたけど、直接こんなにひどいことする日本人に会ったのは、初めてですよ。」
 
それに相談員ですら
「なんて無情な人なんだ?」と元雇用主のしたことをすごく怒ってました。
 
立場があるので抑えてはいるものの、
赤の他人でも、隠しきれないほどの怒りを感じているのを見て
 
「怒っている私は気が狂ってるんじゃないんだ。」
やっと少し、普通の人間の感覚に戻ったようでした。
 
*ちなみに、ここには書きませんが、CAB相談に夫も一緒だったのは別に不安でついてきてもらったのではなく、重要な理由があったからなのです。でもたとえConfidentialとされる秘密保持の情報であろうとも、SFO重大詐欺捜査局のように取り扱う組織もあります。SFOには本当にあったことを隠さずに通報することができて捜査できるという、他の当局とは違う特別な権限があるのです。
 

f:id:uto87:20180703200329j:plain


それまでは、私は被害者だというのに

突然解雇した元雇用主と、その雇用方法は正しいと主張する元雇用主の弁護士の
反省のないあまりのふてぶてしさに
 
「怒っている私の方が、頭おかしくなっているのかもしれない。」と終わらないループに呑み込まれていました。
 
それほどまでに、徹底的にしらばっくれてる元雇用主の態度と、
それを正しいとする彼の日本語できる弁護士は、
 
解雇通知を送りつけてからも
ますます私の感覚を、おかしく麻痺させていったのでした。
 
元雇用主が、私の雇用を
彼の永住許可のスタンプ入りのパスポートが返却されるまで引き延ばしていたのは、
万が一、Immigration NZから永住許可が下りなかった時の保険だろう、と
CAB市民法律相談では言われました。
 
ここでも、私の周りの人たちが考えていたことと同じでした。
 
やっぱり他人が見ても、そう思うんですよね。
 
後に不当解雇であるというAuthorityの司法裁決でも、
この部分、元雇用主の行動を指摘し、明記してあります。

 

*****

 
従業員の私には、好調だと報告していた会社業績を、永住許可が下りたとたんに
本当は業績が悪かったからといってクビにするのは永住ビザのためだけ利用されたもので、
精神的にひどく傷つき、
また私一人だけで同様のケース移民コミュニティでは起きている問題であるというのが私の主張でした。
 
それに対し元雇用主は、
自身の永住ビザ取得には、会社経営も従業員の雇用も必要ないので
雇用問題と自分の永住ビザ取得とは全く関係ない、と。
 
彼の弁護士も「彼女は勘違いをしている」と私を非難しました。
 
えーーーーーーーーーっっ???
 
本当にLong Term Business Visa (LTBV) には、
会社経営も従業員の雇用も必要ない?
 
雇用を始める一番最初の話し合いに、
「永住権取得には、会社経営も従業員の雇用も必要だから、
フルタイム従業員として働いてほしい。」と
私にお願いしたのは、元雇用主本人。
 
しかも解雇通告メールには
「永住権取得のために、従業員になってくれてありがとうございました。」
元雇用主自身がしっかり明記していました。これが有力な証拠になりました。
 
 
「自身の永住権取得には、会社経営も従業員の雇用も必要ない」
「永住権取得のために、従業員になってくれてありがとう」
また正反対のことを、言い切る元雇用主。
 
「好調な業績」「悪い業績」のことといい、
もうどっちが本当なんでしょう?
 
何でこんなに正反対のことを、
堂々と言えるのでしょう???
 
何度も何度も、ずっと質問してきたのに、答えられない。この元雇用主は。
 
***
 
自分の主張が正しかったと
公に認めてもらうまで闘ってきて、
 
それ以降はいろんな縁があって、他に不当解雇や労働搾取にあった人たちに会ってきました。
 
こんなに怒っている私は、気狂いかもしれない、と思いつめていったのは
私だけじゃなかったんだ、っていうのが、今はわかります。すごく。
 
だって専門家の精神的サポートが必要なくらいの人たちにも会ってきたから。
 
私の場合は、
「人に親切にするのが当たり前な、お人好し」の私の元々の性格を
踏みにじられることで、私の人格そのものを踏みにじられたと感じたこと。
 
その上に、元雇用主の矛盾・ウソ・無礼な言動が次々と重ねられていったことが
余計に自分を気狂いだと、追い込んでいきました。被害者なのに。
 
第三者が私の怒りをわかってくれる、というのが
いかに大事だったか。
 
どれだけ、私を正常に戻してくれたか。
 
イアン・リース ギャロウェイ移民・労働大臣(当時)に会った時に
「搾取にあったら、訴えるのがいかに大事か」
を強く何度も訴えていた意味が、闘ったからこそ、身を以てよくわかります。
 
元雇用主は、賠償金支払い命令を無視して、
いまだに支払いはなく謝罪や反省の言葉一つありません。
なのでその精神的被害の回復のために、自分でもがいてる最中です。。。
 
 
それに、受けた不当扱いを泣き寝入りせずに逃げずに闘ったことは、それまで日本人移民コミュニティで続いてきた暗黙の了解とは反していました。
そのため、注意喚起や他に同様に苦しむ人を助けようとすればするほど、人格否定や再発防止発信の妨害を受けました。
 
数年後にイーストウィンド詐欺被害が表面化すると、事実解明と被害者協力する私への嫌がらせと妨害はさらに続きました。これらはみな「日本人」によるものです。
 
逆に、私に闘うよう後押しし、勝利の司法判断やご縁を作ってくれたのは「NZの人々」でした。
 
それらと共に被害者達の行動のおかげで、10年20年と続いていた詐欺疑惑の解明に向けて「元幹部役員の起訴」という新しいドアが開けてきました。
 
 
私の思いと言葉は、これまでなんども潰されそうになったけれど、
 
私の行動を正当化する
この日の大臣の強い言葉が、
どれだけ私を正常に戻してくれたか。
 

f:id:uto87:20180624083317j:plain