Bittersweet in NZ

ウトです。(the) Melvins を聴きながら。NZの大学のイギリス人英語講師の奥さん目線 & NZ移住して3人の子育て後半戦に挑む奮闘記 & NZで元日本人雇用主の永住権取得と同時に不当解雇された体験記、息子のAPD(聴覚情報処理障害)との奮闘レポートなどなど。

息子とAPD1。APD専門医の検査

去年8月半ば。

 

数ヶ月後に17歳になる次男は

オークランドにあるAPD専門の聴覚クリニック、

SoundSkillで朝9時半から聴覚の精密検査を受けました。

www.soundskills.co.nz

 

APDという言葉を初めて聞いてから

私は検査日までたくさん論文や資料で調べていて、質問したいことなど

検査の結果を受け入れる準備を整えてきました。

 

普段の病院関係は、いつも母親の私だけで

夫は付き添いにはほとんどついてきません。私に任せっきりです。

 

でも今回ばかりは、時間がなくて勉強不足だった

夫が専門家に直接説明してほしいと言うので、夫婦そろって行きました。

 

f:id:uto87:20180209084059j:plain

 

いざ行ってみると、聴覚士と私たちでヒアリングとコンサルタントが40分ほど。

 

本人がどんな風に困っているか、学校や勉強の様子、これまでのこととか細かくて、

ていねいな質問が続きます。

 

親の方も、子供が未熟児だったか、出産時や小さい頃のトラブルとか兄妹との違いなど細かく聞かれます。

 

なので、夫婦で行ってよかったです。

 

これから検査の予定があるおうちは、親一人じゃなく

一緒に暮らす家族何人か付き添うといいと思いますよ。

 

なんでかと言うと

息子に対して、気なることの視点が夫と私ではやっぱり違うんですね。

 

例えば、

息子の聞き間違いにイライラする夫に対し

私は繰り返したり言い直したりを、のん気に自然にやってしまうから

聞き間違いを問題視する観点が弱いんです。夫に比べると。

 

夫と息子がテレビで映画を見てて

夫はストーリーに集中してるのに、

息子はささやく会話は聞き取りづらいからか

画面のビジュアルに気が向いてしまったり。

 

このヒアリングでは、小さい時から今までの

「あれ?」って言う感覚を思い出す作業が必要だったんですね。息子本人も、親も。

 

その「あれ?」っていう感覚を、聴覚士が細く記録していって

時々それは、こういうことかもしれないですね、と説明してくれたりしました。

 

それが終わってからは、息子だけで聴覚検査が1時間か1時間半ほど。

 

その間、私たちは下の階のカフェで待ちながら、

息子のこれからを心配する会話が続きました。

 

検査では計算や言葉を使ったりして集中しなければならないそうで、

検査を終えた時の息子はちょっと疲れていました。

 

検査後、聴覚士から結果の説明がありました。

正式な検査結果のレポートは2週間後にメールで送られます。

 

  • 明らかに、APDの症状がある。
  • APDによって、ワーキングメモリー(短期記憶の一種。作業記憶)が弱い。
  • 高校で行われる試験での特別措置をNZQAに許可してもらうために、教育心理学者の診断も推奨。
  • 周囲の雑音の中で、聴きたい特定の音を聴き取れない症状が両耳にみられる。この症状が片耳だけにあるとSoundSkills の「両耳分離聴トレーニング」は効果が高いけれど、息子の場合、両耳なので効果が出るのに時間がかかる。
  • 学校での勉強のために、 *遠隔マイク補聴器Remote Microphone Hearing Aid system の使用を強く推奨。

 

*遠隔マイク補聴器:学校で先生がマイクを首から下げて、補聴器がクラスの雑音をシャットアウトして授業を受けられる。

 

 

試しに息子が遠隔マイク補聴器をつけて、聴覚士がマイクをつけて話をしてみると

周りの雑音をカットして聴覚士の声が鮮明に聴こえるそうで、

息子はすごくビックリ!

飛行機のコックピットにいるような感じなのだそうです。

 

試しに騒がしいカフェにも行って、雑音の中で夫がマイクにささやいてみると

かなり離れているのに鮮明に聴こえるので、息子はとても気に入っていました。

 

…..でも

せっかく気に入ったのに、この遠隔マイク補聴器はNZ$5000!

 

 

補聴器自体が$3,767.74(日本円で30万強)。試用してみて効果がなければ返金可能。

補聴器の試用とフィッティングに$1250(日本円で10万強)。返金なし。

 

 

NZ$5000もかかるのです。

 

せっかく本人気に入って、補聴器との相性もいいのに。

 

小さい時からAPDだったら、国からの補助が補聴器代のみ出るけれど(フィッティング代には出ない)

大きくなってから診断されたので、国からの補助は出ないとの事(当時は、教育費を削減しまくったNational政権)。

 

でも、後でわかった事だけどAPDというのは

成長するに従って、勉強などで使う言葉が複雑になってくると

小さな時には見逃されてしまったAPDが発見される事が多い障害なんだそうです。

 
障害がわかっても、「自費でみんなどうにかしてくださいよ。」って国は言ってるわけです。
 

だからうちの子おかしいな?と思っても

検査や治療を受けさせてあげられないままになっている子供達が、多いのだそうです。

 

そんな高額な出費(40万円以上)簡単には出せない、と夫が言うと

聴覚士も「そう言う家庭がほとんどで、この補聴器を使う子はあんまりいないんですよ。でもたまに中古品が寄付されることがあるので、それだとフィッティング代だけで済むから、それを待ってみましょうか?」と。

 

フィッティング代だけでもって、まだ10万するけど…

 

今後はこのクリニックの教育カウンセラーと、話し合いを続けることになりました。

 

 

検査結果のレポートは、2週間と言っていたけど、

聴覚士さんは、ありがたいことに急いで高校に報告するため

10日で送ってくれました。

 

 

それでも、このクリニックでの両耳分離聴トレーニングでは、

効果が出るのに息子には時間がかかってしまうので

 

高くても時間がないからできる事を早く、補聴器を使いたいと思う私と、渋る夫。

 

「お金がかかっても未来のある子のために、できる限りの事をしなさい」と

日本で孫を心配するじーちゃんばーちゃんの電話口向こうで
焦る気持ちを重々感じて
 
悩みながらも、
聴覚士にもらった教育心理学者のリストに片っ端からコンタクトを取り、
突破口を探す母なのでした。

 

 

 

 

 

 

SaveSave