元雇用主の家族との出会いは、2012年の小学校の校庭でした。
お互いの子供が、同じ小学校に通っていたのです。
その頃、我が家の子がその小学校のシニア(高学年)で、
元雇用主のお子さんがジュニア(低学年)。
頻繁に会うことはないものの、たまに奥さんと話をするようになり、
家族でLong Term Business Visa(LTBV、今はない)で
NZに来たのだけど、永住権取得にチャレンジ中で
ご主人が、仕事をしてくれる人を探している、という話を数回聞いていました。
そこで条件に当てはまるウチの旦那はどうかな?と勧めたのでした。
正直いうと、
このご家族には、わが家と同じように3人の子供がいるということなので
同じ日本人だし何か力になれたらいいな、という気持ちが当時ありました。
子供が2人から3人に増えると、2倍3倍じゃなくて、4倍6倍という風に、
大変さがとてつもなく増えていくのを、痛感していたのです。
私の手は、2つしかなくて。
元気一杯駆け回る子達の3つの手を、
いっぺんに握っておくことはできないのだということを
ひしひしと噛みしめながら子育てをしていた私は、自分がかなり疲れていたからか、
他の人の役に立てればうれしいな、というのが心の中にありました。
それに、息子の同級生で同じ時期にNZに移住して来た家族が、
永住ビザ取得に奮闘しているのを、見ているだけで力になれなかったことが、
私も夫ももどかしい気持ちでいたのも、この話に乗ろうとした背景にありました。
(後にこのご家族には無事に許可がおりましたが)。
そして後日、2012年も終わろうかという頃に
のちに雇用主となる人のお宅で話し合いが持たれました。
和気あいあいとした話し合いでした。
ところが話を進めていくうちに、
永住権にチャレンジするためのフルタイム従業員には、
雇用条件の最低限しか払えないとのこと。
うちにメリットがなければ、お断りしようかと。
続きます。
*このブログの不当解雇・労働搾取・永住ビザ不正申請に関する体験談は
NZのEmployment Relations Authority (ERA)から出された
公開文書である裁決に沿うものです。
裁決文を元に取り上げられたニュース記事も伝えることで、
労働者の権利侵害である不正解雇や、それに伴うビザの不適切な取得を
少しでも減らす力になれば、という思いで公開しています。
NZで不正を無くすべく努力している方々の、私たちの件に対する対応に
感謝を込めるものでもあります。
不正行為に無駄遣いされる国の財産は、
貧困に苦しむ子供や家族、財政難にある医療機関や教育現場で、
正しく使われるべきだと強く感じ、住みよい国にするための行動でもあります。
ですから感想・意見以外の誹謗中傷については、勝手ながら削除させていただきます。