Bittersweet in NZ

こんにちは、ウトです。家族とNZで暮らしています。移住して10年近くは、多くの怒りやフラストレーションを感じていましたが、おかげで行動・経験・学びができて、最近はおだやかな日々がとても増えています。いろんな変化の流れが強いので、大切なのは何か?ということにも向き合っていたい。ここには、体験や感じたことを言葉にしておきたくなった時に綴っています。 Thanks for being here.

ニュージーランドの、プリズム

 
 
2019年、3月15日。
 
曇りの予報だったのに、その日の太陽はとても強かった。
 
平日の学校をストライキして、集まる大勢の子供達。
学生、賛同する大人達で、Aotea Square広場には入りきらないほどの
熱気があふれていた。
 
「自分たちの声は、世の中に影響を与えないから、大人達に聞いてもらえない。」
という
 
心無い大人に、反旗を翻して、若い世代が集まった。
 

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アオテア・スクエアまでのバスは、停留所に止まるたびに
わんさか参加者を乗せていく。
 
一般のバスが、学校ストライキのバスツアーのように賑わっていた。
 
後ろの席の女の子達が、学校で地球温暖化を教えるのに
当の学校や大人達が反対することに、とめどなく不満をこぼしていた。
 
今回の子供達の行動を支援する大人である私達は、
子供達が声を届けようとすることが、どれほど素晴らしいことかを
しっかりと、刻み込むように伝える。
 
若い世代は、無駄を無視して、鋭く核心をついてくる。
 
その声を、止めるな。
 

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オークランド中心部に集う
小さな子供から、皺深く刻まれた大人まで幅広い群衆に容赦なく
ジリジリと照り続ける日差しが、大人達には堪える。
それでも若い世代は、
次々と地球のこれからと行動の必要性を、声高く訴えた。
 
ステージには、政権閣僚二人の姿も見えた。
子供達の今回の行動に感銘を受けたという
Green党の共同リーダー、Marama Davidsonマラマ・デヴィッドソン
若者の熱い思いに応えた。
 
地球温暖化対策には、大人だけではなく子供達の力が絶対に必要で
これからも声をあげて活動を続けていくよう伝えていた。
 
 
あれだけの暑さの中でも、見知らぬ同士がお互いいたわりながら
声を張り上げて、掛け声を掛け合って、想いを一つにしていた。
 
付き添いで、のぼせそうになりながら群衆の中で一体となったり、
あちこちで見られる「思いやり」は、暑苦しさに反してとても心地よかった。
 
ストライキが終わり
群衆がまばらになり、お互いの勇気と行動を讃えながら
ほうぼうに散らばっていく。
 

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熱気が落ち着いてきた頃に
隣で私と同じメッセージボードが気に入って、見ていた人が。
 
Green党リーダーの、マラマ・デヴィッドソン。
 
娘と夫と一緒に、このストライキに参加した私は
子供達の声をしっかりと閣僚として受け止めてくれて、
親として心から感謝しています、と伝えました。
 
閣僚として、水・住宅・子供
・マオリ パシフィカ エスニックコミュニティーなどのスポークスマンである彼女は
家庭では6人の子の母親でもあるので、
子供達の今回の活動を無視することはとてもできない、と言っていました。
 
マオリで、人権や虐待問題に長年取り組んできた
Green党リーダーのマラマと
 
日本人移民で、NZ Labour党の多文化メンバーで
ノースショア支部の立ち上げメンバーでもある、ただの普通の母親の私。
 
立場が違っても、手を取り合って
「社会や環境をより良くしたいという思い」は、同じ。
 
環境や教育のことなどを率直に話し
 
それから前日、暴行を受けた
同Green党の共同リーダーで、気候変動大臣のJames Shawジェームス・ショウへ
回復を願う私の気持ちも、伝えてもらうことに。
 
「暴力で訴えることが、許されるべきではない」
と、お互いうなづき合った。
 
この日、3月15日。
 
この時、クライストチャーチで
多くの人が銃の犠牲になっていたことは
まだ、私は知らなかった。
 

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とても親しみやすいGreen党共同リーダーの、マラマ・デヴィッドソン。
 
3月15日。
 
この日、私達の暮らすニュージーランドでは
 
子供たちによる最高な行動と
 
卑怯者による最悪な行動が、同じ日に起きた。
 
***
 
クライストチャーチにある
イスラム教徒のモスクで起きた銃乱射事件で、50人もの命が断たれた。
 
負傷した人も多く、精神的被害も含めるとその影響は膨大。
 
この白人至上主義者の銃乱射事件で、この国全体も海外もショックを受けている。
 
夫が生まれ育ったイギリス・ロンドンを始め
世界の各地で、人種差別やイスラム嫌悪に反対するデモが起きている。
 
過激化した白人至上主義者の犯行だだけど
この地をよく知る息子や現地の人によると、
こんな事件が起きるような場所ではないそう。
表向きには。
 
世界中にある白人至上主義、〇〇人優越主義は
治安が比較的よく寛容だと言われる、ここニュージーランドにも
見えないようで存在する。
表面的に安全そうに見えるだけで。
 
極右まではいかなくても、現実に白人優越〇〇人優越はあちこちで潜んでいる。
 
それは移民だったら、多くの人が知っているはず。
 
安全そうに寛容そうに見えるけど
角度を変えると、移民や難民への嫌悪、差別感情が
移民が増えたことで
この社会にも存在することが、ハッキリと分かる。
 
オーストラリアだったらもっとはっきりぶつけられるであろう
人種差別行為は
移民だったら、NZにいても仕事先や生活していて
誰でも受けたことあるんじゃないだろうか?
差別感情をぶつけられたことはない移民が、いるだろうか?
 
教師の夫が、移民のクラスを教える時
人種差別にあったことはあるか、聞いてみると
学生はほとんど全員が、手を上げる。
 
NZのイスラム教は、1%ほどらしいが
白人の夫の教える学生には、イスラム教徒も大勢いる。
 
これからは、夫は教育者として
学生の恐れと悲しみを分かち合って
この卑怯で屈折した憎しみに屈しないことを
繰り返し励まし、支えあいながらの授業になることでしょう。
 
その夫が守っていく強さを保って、学生を育てていくために
私は彼を支え続けていくことでしょう。
 
ここまで極端じゃなくても、沸々と潜む
移民や難民への嫌悪は、この安全そうなこの国にも確実にある。
 
もう、この現実を無視してはいけない。
 
見ないふりを続けていたから
屈折した嫌悪が、よりによって
集って祈っていたイスラム教の人々に、向かってしまった。
銃という卑怯な手段で。
 
この事件で、浮き彫りになった
移民や難民への嫌悪は、イスラム教徒に対してだけではないことを
私達移民も受け入れなければならないと、私は思う。
 
 
環境科学者が訴えた
 
「現状を誰かが変えてくれるのを待つのではなく、自分達でも変えなければいけない。」という言葉。
 
「世の中を変えていくための行動を、勇気を持って続けていくことの大切さ」
子供達に訴えた、
 
Green党リーダーの、マラマ・デヴィッドソン。
 
地球温暖化に向けられた言葉は
 
奇しくも同じ日に起きた銃乱射事件で浮き彫りになった
移民や難民への嫌悪に対する、大人の移民である私達にも当てはまる。
 
「現状を誰かが変えてくれるのを待つのではなく、自分達でも変えなければいけない。」
「世の中を変えていくための行動を、勇気を持って続けていくことの大切さ」
 
 
子供達は心無い学校や政治家に脅され否定されても、勇気を出して行動に出た。
 
私達の娘がその一人であることに、心から誇りに思う。
 
私達大人は、どうか?
 
 
私は、移民や難民への嫌悪を少しでも減らすために
普通の一母親ではあるけれど
 
現実にある、移民や難民への嫌悪を少しでも減らすために。
 
もし何かできることをしたいという人は
安全な社会環境のために発言し、活動する移民グループに参加することを
考えてみてください。
 
それ以外の方法がいいという人でも、自分で何かできる行動をし続けてください。
 
何もしなければ、またどこかで犠牲者が出ます。
 
命は落とさなくても、精神的・生活に悪影響を与える差別は続きます。
 
子供達が行動しているのに
大人が、のほほんと見て見ぬ振りで何もしないのは、本当にやめてほしい。
 
過去には、摩擦を避けて目立たなくしていれば
それで移住生活が送っていけた時代があっただろうけど
 
もうそれでは、安全に暮らしていけるとはいえない時代になっていることを
このオーストラリア人の差別主義者は、わざわざニュージーランドに来て知らしめた。
 
移民に参政権がある数少ない国、ニュージーランドで
安全な社会創りに参加できるのに
 
大の大人が何もしないのは、本当にやめてほしい。
 
でないと、またどこかで誰かが犠牲になる。
 
その犠牲が、この私じゃないと、誰が言い切れますか?
 
 
 
 
 
 

School Strike 4 Climate NZ。3月15日は、地球温暖化のための子供の学校ストライキ。

 
 
子供達は自ら、声を上げる。
 
 
子供達の未来を、守るために。
 
 
 
 
地球温暖化問題に関して
親、教師、ビジネス業界、各界リーダーたち迅速な対応を求める
子供による学校ストライキが、
来たる3月15日に、世界50カ国以上で行われます。
 
ここ、ニュージーランドでも30ヶ所近くで、行われます。
 
8歳から18歳まで、家族なども参加していいのだそうです。
 



子供達は3月15日の金曜日、学校には行かずに
ストライキに参加して、大人たちにもっと真剣に
地球温暖化問題に取り組むよう訴えるのです。
 
この地球温暖化のための子供の学校ストライキは、
昨年、スウェーデンの16歳の学生Greta Thunbergさんが
学校に行かずに、国会の外で3週間ストライキを起こしたことから始まりました。
 
 
 
 
研究者、専門家、教職員の多くがこの子供たちの活動に賛同しています。
当然、私も教育者の夫もそうです。
 
緊急性のある社会問題を、市民を巻き込んで
行動していくために、子供達ができることを実践する
とても教育的に意義のある活動である、と私達も考えています。
 
 
前からストのことは知っていたので、
わが家の高校生(日本では中学生)の末娘に、こういう活動があることを伝えました。
 
興味がなかったり、学校で勉強したほうがいいのならそれでいいし、
もしストライキに参加したかったら、ママ達は全面的に協力をするよ、
とも話をしました。
 
最も影響受ける子供たちが
現状を見て悲観し
「大人たちに異議あり!」と意見するのも、
もっともなことなのですから。
 
すると、過剰反応だよなぁと思うんだけど
メディアでは、反対・賛成それぞれの学校や政治家の意見が出ていました。
 
NZ Labour党と緑の党からは、
気持ちはわかる、自分の子が行きたいと言ったら許可するという議員達の声が上がり
 
National党は、子供のストライキに反対でした。
 
子供がそんなことやっても、世の中に影響力ないから大人しく学校行きなさい、と。
 
 
私達の暮らすのは、National党支持者の多い地域で
その党の議員の出身校でもある
娘の通う高校からは、政治的圧力のニオイプンプンの
威圧的ともいえるメールが、うちに届きました。
 
 
ストライキに参加するには、
  • 生徒が継続的でそれ相当な環境活動をしていること。
  • 親や保護者が許可している旨の手紙を、保護者が書く。
  • 生徒は主任教諭と話をして提出すること。
  • ストライキ参加の可否は、主任教諭が決める。
 
ということでした。
 
このメール、ビビる親多いだろうなぁ〜。
全国には生徒のストライキに、理解を示す学校もあるのに。
 
ぶっちゃけた話、スト行くのも学校休むのも
最終的に許可するのは「親」
学校側が、記録上どう処理するかだけで
 
結局は、学校の出す可否に関係なく
本人に明確な目的があって、親がそれを許可してればいいのだ。
 
家族の海外旅行で、長期間学校休んでも学校は文句言わないのに。
同高校卒業の兄ちゃん達は
「行きたかったら、そんなメール無視して行け!」と怒る。
 
まあまあ。とりあえず、学校の欲しがってる「形式」だからさ。
学校の欲しがる親からの手紙は、ちゃんと出すことに。
 
NZってけっこう形式にこだわるとこあるんですよね。
どうでもいいじゃんそんなこと、ってことで。
 
だから何でもかんでも
「堅苦しい日本」「大雑把NZ」って括れるわけじゃなくて
堅苦しさって、どこにでもある。
 
このメール、ビビって引っ込んだ気の毒な親御さんもいると思うけど
私は、「そう来たか〜(笑)」とスイッチ入って。
こういうことは、私がいつも担当なので
いつものようにガーッと一気に書こうと、したけど
ふと、「この親からの意見書は、夫が書きたいだろうな」と手を止めた。
 
その後、夫に見せたら
案の定「俺が、書く。」と。やっぱりね(^^)
 
 
娘とは、
これまでわが家でやっている対策を、よく話し合って整理しました。
 
Gretaさんが、どんな風にどんな思いでこの活動を始めたのか?
そしてその活動が世界中の子供達にどう広がっていったのか?
大人達には、賛成の人も反対の人もいること、
学校から来た厳しい内容のメール。
 
これらを見せて、一緒に考えて
それでもストライキに参加するかを、もう一度聞きました。
特に、学校の厳しい態度に、娘が萎縮してしまっても無理はありません。
 
でも、自分は大勢が参加することに意味があると思うから、行く。という決断でした。
 
 
娘の参加の意思を強固にしたのは
彼らの言葉でした。
 
「子供達、学校にいなさい。(環境問題は)私たち大人が保障するから。」
「行進しながらスローガン繰り返して、その後多分マクドナルドでしょ?そこから多くを学ぶとは思えないな。」
National党党首 サイモン・ブリッジズ
 
「(子供達の学生ストライキは)少しも世の中のためにはならない。」
National党議員 ジュディフ・コリンズ
 
 
ビジネス界を優遇し、
農業団体には農業排水を垂れ流しさせて、国内河川の汚染を放置し続けて
海洋掘削で石油業界を潤して票を確保するのがNational党の手なのは、周知の事実。
 
これが、National党の言う「保障できる環境問題対策」らしい。
 
こんなことで対策取ってるって言ってるから
子供達が怒ってるんじゃないの?
 
子供の意見を尊重もしないのに
この人達は自分の子供達に、おそらく
愛していると言うのだろう。
すごい偽善。
 
そういう人間達の信条を支持する人達も
おそらく自分の子達には、信じているなどと言うのだろう。
全然筋の通ってない大人達。
 
National党のジュディフ・コリンズが、
子供の声なんかちっとも聞いちゃいないことは、別に今始まったことじゃない。
 
2017年の総選挙期間のTV討論番組でも
会場にいた子供をイラつかせていた。
 
National党は、子供の貧困問題は存在しないと主張してきて
9年間対策を取ってこなかったのに、選挙間近になってやっと認めた。
 
 
「地球温暖化は、この世代にとって原子発電ゼロ選択と同じように最重要課題である。」という
当時NZ Labour党党首のジャシンダ・アーダーンの意見に。
 
その「地球温暖化が最重要課題」という意見には反対の
ジュディフ・コリンズは(0:27)で、地球温暖化より
それまで無視してきた子供の貧困問題の方が最重要
手のひら返すような、発言をしてブーイングが起きた。
 
13歳の子が(3:30)
「地球温暖化問題は、自分の将来のことだよ。ふざけんな!」
地球温暖化を問題視しない大人達に怒りをぶつけていた。
 
 
ジュディフ・コリンズは、「国民の利益を考えて」じゃなく
「NZ Labour党には何がなんでも反対する」と最近も言っていたから
昔もこれからも、国民そっちのけで何でもかんでも
 国民の利益は関係なく、Labour党に反対していくんだろう。
 
ジュディフ・コリンズにとって、何よりも重要なのは
中国企業との黒い繋がりで私腹を肥やし続けることだ。
裕福でもなんでもいいから、なんで国の現実問題もどうにかしようとしないのか、
政治家なんだから。
 
昔はNational党支持者でも、ジュディフだけは
党首に選ぶのは御免っていうのが大半だったのに
 
 
10万ドルの寄付金の不正も再浮上してきたし。
 
 
<学校を休んでストライキに参加するのは「ずる休み」か?>
 
この日は、運良く都合のついた私達も一緒に、娘と参加します。
 
学校を休んでストライキに行くなんて、「ずる休み」?
 
自分も参加したいという子供に、
「それはずる休みじゃないの?」という大人が多いかもしれない。
 
寝坊ばっかりして
車でしょっちゅう学校の送り迎えしてもらってるのに
この子供は環境問題に関心が高いのか?というと
それは説得力がない。
 
だけど、家庭の中で環境問題の話題がいつも出て
日常的に家庭内でできることを、家族全員が工夫してやっていれば
「各家庭の努力だけでは、とてもじゃないけど効果が薄い。」というのが
大人も子供も、わかっているはず。
 
「学生ストライキ=ずる休み」とすぐに結びつける大人は
本当に家庭内で、意識的に環境問題に取り組んでいると言えるのかだろうか?
 
子供を疑う前に、自分の行いを振り返ってもらいたい。
 
本当に、環境問題どうにかしてくれ!と
スト参加で大きな声の一部になりたい子供の気持ちを
「ずるい行動」に結びつける。
 
本当にずるいのは誰か?
 
はずかしいのは、無駄を減らす工夫を
率先して家庭内で習慣化していない、親の方ではないだろうか?
 
 
あの学校メールの雰囲気からして、
学校側が子供を抑圧して傷つけやしないか、教育者の夫は心配していた。
 
でも娘が、意を決して話をする主任教諭は
兄ちゃん達もお世話になった先生で。
優しい先生だから、大丈夫だと思うんだけど。
 
「何言われようとも、ママとダダが絶対連れていってあげるんだから
心配しないで手紙渡しておいでね。」と送り出した朝。
 
行ってきます、と返ってきた声は、明るくて軽やかだった。
 
 
形式をちゃんと済まして、帰ってきた娘によると
先生は好意的で、兄ちゃん達のことも元気?と覚えててくれたそう。
手紙を読むと、いいことだと賛成してくれた、とのこと。
そりゃそうだ、だって科学の先生だもんねぇ。
 
学校側、といっても意見が一つじゃなくて
ナニやら委員とかもいて
現場の先生と同じ考えとは限らないのだ。
 
娘のまわりでは、ストのことを知らない子
家庭で話題にもなってないことに、娘はすごく驚いていました。
 
そしてこのストライキの意義やリンクをシェアしたり、話し合っているそう。
 
親御さんの中には、気の毒に親からの手紙を書くのに困っている人もいるそう。
 
意見を発言することが、許されない国から来た人や
意見することに慣れていない人、
移住して間もない人もいることでしょう。
だからうちの手紙を、参考にしてもらっています。
 
ニュージーランドでは、意見を言っていいのです。
 
母として。
娘に伝えたいことは、
子供だから、女性だから、移民だからといって
意見を言うことに「怯えない心」を持つこと。
 
実際に体験することで、発言することに慣れていくようにすること。
 
それは、彼女の周りの親子達にも言えることで。
 
既成概念に縛られて、発言・行動することを恐れないでほしいのです。
 
子供だから、女性だから、移民だから、今までになかったから?
そんなの、牛の糞。で、あります。
 
兄ちゃん達が「シニア(高校高学年)になったら
サボる奴いっぱいいるのに、縛りつけてバカバカしい」と言ってたけど
本当にそうなの。たった1日の出来事。
 
夫は、受け持つクラスで、娘の話をしたら
生徒達から温かいエールをもらったそう。
そこで、アル・ゴアの「不都合な真実」
(Al Gore "An Inconvenient Truth” "An Inconvenient Sequel: Truth to Power” )が
話題に持ち上がったので
急遽、授業を環境問題のディスカッションにしたそうです。
 
 
子供達は、私達世代や過去とは違う
これまでにない、新しい時代変化や環境を生きていくのだから
 
過去の繰り返しだけでは、どうにもならない。
 
これまでにない時代を生きていくための
想像力と勇気が、必要なのだ。
 
想像力。
 
繰り返さなくていい過去は、繰り返さない。
 
時が向かっていく方向は、未来だけなのだから。
 
 
*****
 
North Shore Multiculturalメンバー、募集中です!
 
ノースショア在住じゃなくても大丈夫なので、参加しませんか?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

NZ Labour党のNorth Shore Multicultural Branch のメンバーを募集しています。

 

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NZの政治に、一緒に参加しませんか?
 
 
私たちNZ 労働党の多文化メンバーは
North Shore Multicultural Branch(仮)の設立に向けて
メンバーを募集しています。
 
NZは、国政レベルで外国人参政権がある
数少ない国のひとつ。
 
NZでは、移民であっても
永住権や市民権があれば
政治に参加して
 
国や暮らしや環境を、良くしていこうと
活動することができます。
 
例えばイギリスやアメリカ、フランス、オーストラリアに移住したら
ここまでの政治的活動はできないんですよね。
 
縁あって、NZに暮らしている海外移住組のみなさん。
 
NZが好きだったら
あなたがこの国を、もっといい国にする力になりませんか?
 
 
***
 
North Shore Multicultural Branchは、
ニュージーランドのオークランドにあるノースショアで暮らす
さまざまな国のバックグラウンドを持つNZ Labourメンバーの有志が
 
教育、医療福祉、文化や言葉のギャップ、移民法など
ニュージーランド暮らしの中で
移民視点から見える問題、
移民ならではの抱える問題を
 
ニュージーランド政権を主導する、NZ Labour党(労働党)の政権執行部に提案し
改善していこうとするグループです。
 
この前、映画「バイス」を観て
 
生きてる間に、
私、何ができるだろう?
 
と考えていたら、一週間もしないうちに
 
ひょんなことから、私も支部の立ち上げメンバーになったので
こうして、声をかけてみることにしました。
 
 
移住生活の中で、困っていること、ありませんか?
 
「移民だからしかたがない。」
 
「イヤなら自分の国に帰れ!」
 
と言われるのが嫌で
我慢し続けていることはありませんか?
 
また、あなたの周りで悩んでいる人はいませんか?
 
 
2017年10月に、NZ Labour党主導政権が誕生してから
NZ Labour党は、国民の声を聞きながら
前National党政権の9年間で放置され続けてきた
 
危機的状態にある教育・福祉・住宅など
多くの問題の改善に向けて国づくりを進めています。
 
でも、国民それぞれが、バラバラに別々の要望を
SNSなどあちらこちらで出しても、本当に国に大事なことが
政権執行部にしっかり伝わらないことは、明らかです。
 
そのため、多民族国家New Zealandに暮らす移民として
移民特有の問題や声を、政権執行部に伝えていくための多文化支部を
このノースショアに設立することを、私たちメンバーは目指しています。
 
ですが、
現在集まっているメンバーでは、支部の設立できる人数が不足しています。
 
 
<メンバー加入の条件>
 
※ この活動は、ボランティアです。
 
● NZに在住して、永住権や市民権を保持している人。
 
● NZ Labour党メンバーに加入、またはこれから加入できる人。
 
加入はこちらから。
 
● 寄付によるサポートをする、以下のいずれかのファイナンシャル・メンバーであること。
 
継続メンバ(Victory for Labour member):毎月$10以上を寄付。自動更新。
年間メンバー:毎年12月31日までの寄付金額を決めて、自分で更新する。
(収入のない人は年間$5。年間$25や$35など自分で決める。)
 
● さらに、Multicultural Labour メンバーにも加入できる人。
(寄付は上記の一度のみ。通常のメンバーと多文化メンバー分と二重に寄付する必要はありません。)
 
多文化メンバーの加入は、こちらから。
 
※ 居住地が、オークランドのノースショアである必要はありません。
 
例えば、クライストチャーチやタウランガに暮らす人も、メンバーになれます。
 
遠方の方でも、送られるレポートをを読んで
意見のある時にメールなどで意見交換をするという参加もありますね。
 
設立メンバーには、党の役員、次期候補者、各分野の組織の要人などがすでにいて
私のように、一般の人も同じ移民として意見交換していきます。
 
活動には賛同するけれど、始めのうちは名前だけ連ねたいということでもいいですし
集会に出るには、英語に自信がない、という方もいるかもしれません。
それは、みんな移民なので十二分に理解していますから
意見を伝言してもらえる人(私とか)に、してもらうということも
できるかと思います。
 
私だって普通のお母さんなので
声かけてもらって「私でいいのかな?」と思うけど、
志が同じ人たちとの話は楽しいし、勉強になるし
わからないことは聞けばいいし。
あとは自分が成長すればいいんだから、いいや!
というくらいの気持ちです。
 
かたく考えずに。
毎日の暮らしのことだから。
 
自分のできることを、できる範囲で。
みんな続かない無理はできないから
集まりにも出られる時に出る、というのでいいんです。
 
それから
NZ Labour党の活動は、
ボランティアと寄付金で支えられています。
 
NZ暮らしで、選挙権があってもなくても
ジャシンダ、がんばってるなぁ
レイバーがんばれ!という人は
もしよかったら、$3からでも寄付できます。
どうそよろしくお願いします。
 
 
多文化支部のメンバー募集には
知り合いや、日本人以外でも
活動に興味がありそうな移民仲間がいたらぜひ声をかけて
リンク先を教えてあげてください。
 
 
 
 
 
 
 
たとえば、ワークビザで
「これはおかしいんじゃないか?」という部分があるとします。
現行のワークビザは、前政権がスーッと制定したものです。
よその国から来た移民だからこそ「この部分、不公平じゃないか?」という点に
気づくことがあります。
 
そういう意見をしっかり伝えていきましょう、っていうのが
Multicultural Branchの目的です。
 
今、各地で人口の多い、中国人支部やインド人支部も立ち上がっています。
 
「政治に自分の意見を言ってもいいなんて、知らなかった!」っていう声が
多かったのだそうです。
 
子供の障害にサポートが受けられないことを知ったとたん
さっさと飛び出して行った鉄砲玉な私とは、全然違います….

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結婚する時、母は夫に「この子言い出したら聞かないから、気をつけるように」と取説。
こうしたらいいのに、と思っていたけど
ずっと思ってるだけだった人は、たくさんいます。
 
そういうみなさんの声を、上に伝えたいんです。
 
もっと思いやりのある、暮らしづくりのために。
 
入りたい!とか質問とか、やってみようか迷っているなど
気持ちが動いたら、ぜひ『ウト(私)宛て』に
メッセージやツイッターで送ってください。
 
役立ちそうな質問は、ブログ内で個人情報に配慮して
公開しますので、非公開希望の人は言ってくださいね。
 
もちろん冷やかしや誹謗中傷は、固くお断りします。
 
3月いっぱいをめどに、考えています。
 
どうぞ、よろしくお願いします。
 
 
<ノースショアに、多文化支部を設立する意味>
 
ここからは、私個人の意見です。
 
オークランドのノースショアは
2017年まで、9年間政権を握っていた
National党支持者の非常に多いエリアです。
 
現在のNational党副党首もここのエリアだし
公的医療危機を放置し続けた前医療大臣を、
国民に苦しんでいるのに再選させるようなNational党支持者の多いエリアです。
 
先日、かかりつけ医(GP)に言われました。
 
「あなたの程度の下肢静脈瘤だと、公的医療の専門医は、もう治療してくれない。
残念だけど。よっぽど年配女性みたいにひどい潰瘍で、歩けないくらいにならないと。
それが、現実なんだ。」と。
 
それまで、待たないといけないの?今痛いのに。
 
政権が変わったからといったからって
魔法のように、社会が一変するわけじゃない。
 
国の医療費減らして、その上放置してきた問題は
変えるのに時間がかかる。
 
だから、問題をほったらかしにしてきたNational党の責任は
大き過ぎるのです。
9年間政権にあったんだから。
 
 
 
「ナショナル党の支持者が多いのは、支持者を輸入したからだ。」と言われるように
裕福層の大量移住(主に中国人)をすすめて、国民の一部を優遇し
貧富の差は、拡がる一方でした。
 
大量に移民を受け入れて
そのせいで足りない住宅を建てるための
大工、配管工、電気工など建築スキルのある人材育成を
9年間も政権を握っていたのに、やって来なかった
National党には、重大な責任があります。
 
この住宅の異常高騰と住宅不足を、放置してきたNational党支持が
それでも強いのが、ノースショアなのです。
 
医療費教育費の大幅削減、子どもの貧困、ホームレス問題
復興の進まないクライストチャーチ、若者のメンタルケア不足を放置してきた
ナショナル党前政権の支持者が多く占めているのです。
 
よその国から来た移民なのに、一部の国民だけ優遇する右翼政党を支持する。
 
よそから来たのに、その国全体のこと考えないから、疎まれて嫌われるんじゃない?
 
よそから来たのに、貧困層の問題を無視して
自分の有利になることばっかり強欲に考えて
圧倒的な人数で占領された気持ちにさせているから
偏見差別は無くならず、ひどい時には差別的襲撃が起きてしまうんじゃないだろうか?
 
「政治のことはよくわからないけど、知り合いがNationalに入れなさいっていうから、入れる。」と
自分の頭で考えないで、投票する人も前回選挙では多かった。
 
でも
私たち移民はみんな、
一部の国民だけが優遇されることを望んでいるのでしょうか?
 
苦しい状況の国民に、時には不運のはけ口や憎しみの対象にされ
時には怯えて、暮らしていきたいのでしょうか?
 
富裕層であろうとなかろうと関係なく
移民だけど、国全体の暮らしが良くなることを願う人は
もっといるはずじゃないだろうか?
 
 
強欲な移民と
親切な移民は、
アジア人移民の場合、特に見た目が一緒なので
一緒くたにされて
 
ひとまとめに強欲カラーのフィルターをかけられて
「偏見の対象」にされる。
 
傲慢さは、目障りで目立つ。
強欲カラーはどうしてか、親切カラーより
しつこく残る。
 
 
「私たちは、自分勝手な移民じゃない。」のだったら
 
今よりももっと強く、意思表示し続けなければ
伝わらないんじゃないだろうか。
 
自宅前で差別的襲撃を受けてしまった(リンク先閲覧注意)
夫の元アジア人生徒は、強欲移民じゃない。
 
なぜ、彼は被害に遭わなければならなかったのだろうか?
 
どうやったら、この状況変えられますか?
 
 
立ち上げメンバーの中に、医療福祉分野に尽力しNZ社会に貢献している人がいます。
彼女は、そこまで功績があるにも関わらず(本人はそんなこと一言も言わないけど)
アジア人移民として、偏見を受けているそうです。
 
彼女は、私とその部分を共感したがっていたし
私には深い部分で、彼女の気持ちがよくわかった。
 
これからも彼女とそういう話は、して分かち合っていくつもりですが
 
彼女のように表舞台で、
逆に見えないところで、
献身的に人一倍頑張っている人たちのために
 
どうしても私は、そういう人たちのためにも
 
このノースショアで、多文化支部を作りたいんです。
 
 
アメリカやイギリスを見てください。
 
保守勢力がメディアを牛耳って、
メディアが、真実を曲げてコントロールして伝え
 
イギリスBBCでさえも、公正な報道をしないで
UK Labour党を潰すために、あの手この手で卑怯な報道をする。
それをそのままNZ メディアも、報道として流す。
 
NZでも来年2020年の総選挙に向けて
National党勢力が牛耳るメディアを使って
前回2017年総選挙でもあったように、フェイクニュースを流してくるでしょう。
 
一家がクルマ一台に寝泊まりして、子供が懐中電灯で宿題していても
「子どもの貧困問題は存在しない」と
「ホームレス問題は存在しない」と主張し続けて
何もしてこなかった、あの9年間のNational党政権下には
もう私は戻りたくない。
 
苦しんでいる人達がいるのに、
自分ではどうにもできなかった、無力なあの頃には戻りたくない。
 
税金を払っていれば「国は誰かが良くしてくれる」という時代じゃない。
 
日本でも、悲しいことに
虐待されて訴えてるのに、殺害された2人の子供たちや
児童養護施設の施設長の殺害がありました。
 
もう、大勢の人がわかっているはずです。
一部だけのがんばりだけでは、もうどうにもならないことを。
 
社会システム全体や法整備をしなければ、守るべき人を守りきれないことを。
 
もっと想像力を働かせて、不公平と不安を減らして
人間(生き物)らしい思いやりの中で、生活したいから。
 
 
それぞれが、できる範囲で、できることを。
 
日本にいる人は、日本で。
 
 
NZにいる私たちは、ここで。
 
 
 
できることをやっていきませんか?
 
 
 
 
 
 
 
 
 

悪夢は繰り返す。大学入学資格消滅。

どうしてわが家には、こんなにも
 
とんでもない、どんでん返しが起きるのでしょう?
 
「はびこる膿を、お天道様にさらけ出したり
悪しき慣習を正して、改善していく使命かもよ?」と
 
ある人は言った。
 
いやいや、それがなんで?
なんで、わざわざウチなの?
(あんたの国だろ!と心でツッコんで)
 

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次男は、
聴こえづらい障害を克服しようと、努力しながら高校を卒業して
無事に大学入学資格を取った。
 
険しいけど、本人が進みたい道を選んで
今年から無事に、スタートラインに立てることになっていた。
 
すると突然、どんでん返しが起きた。
 
大学入学資格が無効にされてしまった。
 
だらしない大人たちの、無責任な行動のせいで。
 
だらしない大人たち。
今回は、3人だ。
 
 
 
そのせいで、長男は国から借金してるのに
希望していない学科で一年間勉強せざるを得なかった。
 
長男の進学の時も大変だったのに
次男でも、続いて災難が起きるなんて
しかも、なんで。。。
 
なんでまた、わたしんち???
 
前回ひどい目にあったから
進路が確定するまでは、今回こそ気を抜かずに私と夫は
神経を張り巡らせていたのに
それでも、こういうことは起きました。
 
だらしのない、仕事に責任持てない大人の多いこの国、ニュージーランドで。
 
NZQAの記録違い、連絡の不備を直してもらうってレベルじゃない。
突然「今年は進学できませんよ」って資格を剥奪された。
 
 
進学準備してたのに、突然発覚したのは2月中旬。
ブチギレたのは言うまでもありません。
 
障害があるとわかってから、政治家にも会いに行き
障害を克服しようと、がんばってきたのは
次男自身が、険しくても進みたい道を選んだからでした。
 
自立できるよう障害を少しでも改善しようと、
なりふり構わずどんな思いで、これまで母子でやってきたのかを
無責任な人間たちは、知るよしもない。
 
進学に関わったその無責任な大人たちが
 
「あら、連絡するの忘れてた!」
 
「間違えて伝えちゃった!」
 
「指導まちがえた!」
 
しまいには、組織の理念と正反対のことをしているのに
「悪いのはそっちのほうじゃない?」などと、
人のせいにしてくる。
 
保身。保身。
 
長男の時も、伝説的な有名校長は間違いを認めず
私たちのせいにして、失礼極まりない暴言メールを送ってきた。
あの時、謝罪の言葉は一切なかった。
ニュースにもなった高校のトラブルだったから
あの時、メディアにぶちまけてやればよかった。
 
間違いを犯した側が、認めない、謝らないのは
ニュージーランドではよくあること。
 
こんなテキトーな大人のせいで、
 
次男は学びたいのに学ぶことができず、一年間無駄に過ごすの?
 
本人のせいならわかる。でもだらしないやつらのせいなら許せない。
 
今回は、前回と違って別の組織で、高校のせいじゃなかった。
 
ニュージーランドの学生が、国から奨学金を借りるのは9割。
そうしてでも、学びたいという次男。
 
いくら最初の一年間の学費は無料になったからといって
その後の大学年数は長く、
他人のせいで、学費の無駄遣いができるような余裕なんかあるはずがない。
 
 
だからこの2月、夫は何度も大爆発。
 
私たち夫婦は、夫が大爆発すればするほど、私の方が冷静になる。
 
感情を殺して、急いで手を打つ策を巡らせて、黙々と実行に移していく。
 
今回も夫をなだめながら、急いで
間違いを正していくための手を、あちこちに打っていった。
 
なぜ急がないといけなかったかというと
"2018 NZQA Record of Achievement"
2018年度のNCEA学業結果記録の訂正ができるのは、
2月中だから。
 
訂正できても2月を過ぎてしまえば、2019年度の記録にされて
2019年1年間は、大学に入学することができない。
 
 
それなのに、生徒に対応する枝先の大人たちは
のらりくらりと「24時間以内にメール返信」と謳っていながら
何日も返答しないし
電話すれば、詳しくわからないサポートに
だらだら何日もたらい回しにされていた。
 
怒り狂う夫をなだめながら
これまでのトラブル経験から
私が培ってきたつながりの中で、力添えしてくれる人たちの助けを借りて
対策をとっているうちに
やっとのことで、組織の上のほうに届くようになった。
 
前回の高校の対応は最悪だったけど
今回の高校は、早朝即対応してくれたり
全面的に協力してくれました。
 
 
組織の中心の上のほうの人達まで届くと、テキパキと
プロフェッショナルっぽく、早く動いてくれた。
そして間違いを認め、間違いを正してくれた。
 
こうして、やっと間違いは正されて
大学入学資格を取り戻しました。
 
次男はやっと、険しいけど、自分の進みたい道の
スタートラインに今年、立つことができました。
 
 
前回長男の時も複雑だったけど
今回はもっとややこしくて。
ちゃんと、どなたかの参考になるように
くわしく書くのがいいんだけれど。
 
その前に、まず。
こんなことが、他の誰かにまた起こらないように防がないといけません。
 
この国で最大規模のこの機関に、予防改善策をとってもらうように
問題提起をして、対応していくのが先決です。
 
こんなことが他のおうちにも、起きるようでは困ります。
どんなに絶望したことか。
 
こんなことが、二度と起こらないように
再発を防ぐために「然るべきところに」然るべき対応を、取っていきます。
 
上の人たちは穏便に済ませたそうにしていたけど、なかったことにされちゃ困る。
枝先の大人は、保身のため事実を隠そうと動き始めました。
そんなこと、させるか。
 
 
「こんなことが起きたら、ノンネイティブの親だったら対応できないよ!」と
夫は言っていたけど
 
本当に突然こんな目にあったら、子供だけでなく
親のほうも絶望するんじゃないだろうか。
泣き寝入りするケースも、多々あると思います。
 
うちは、怒りのおとーさんと
とっさに動いてくれた、私のつながりの中の人々のおかげで
「災い転じて福となす(力ずくで)」になりましたが。
 
大きな難もなく、平穏にNZで暮らし子育てしてこられた人には
度重なるトラブル続きがあったからできた、
私の持っているようなつながりはないだろうから
 
「こうすれば、どんでん返しを覆せる」という解決法を、
伝えたいけど伝えられない。
 
こんなバカバカしいことが、
わが家の子供3人のうち、2人に起きる頻度じゃ
とんでもない、起き過ぎです。
あとひとりは、数年後。これからなのに。
 
前回の経験があったから、気をつけてはいたけれど
「不手際で、大学入学資格消滅」っていうのを防ぐのは、やっぱり難しい。。。
 
だから、こういう大事なイベントのために
普段から正当性を証明するもの、文面でもなんでもそろえて
いざという時に主張できるように、自ら備えていくしかないと思うんですね。
 
「のんびりニュージーランド生活」とは程遠い毎日。
 
非常時に即、司令塔になるために
こんなに常に臨戦状態でいるのは、おかあさん疲れます。
 
 
<手厚いサポートしてくれる人は、手厚いサポートができる環境にあるか?>
 
「生徒たちへの手厚いサポートを提供します!」
 
よく言うよな〜
 
「理念は立派な」組織の中心、幹から離れた枝先で
最前で生徒に対応する人たち。
 
その人たちの不注意不手際で、今回の資格取り消しは起きました。
 
「立派な理念」は、生徒たち・利用者に直接関わる人たちに
浸透しきれていないことを、今回すごく感じました。
 
「手厚いサポートは、途切れ途切れ。」
 
 
これって、夫の生徒たちや他方面からも
ちょくちょく聞くのですが。出身国関係なく。
夫に困ったことを相談してくる生徒に、
相談先が違うなという相談内容の時も、多々あって。
 
「それ、留学アドバイザーや留学サポートに相談してみた?」と聞くと
「言っても意味ない」「たいしたことしてくれない」「ほっとかれてるから」とか。
本来対応する人に、心を開いてない理由はわからないけど。
ちゃんと対応してあげるように、アドバイザーやサポートに
教員である夫から伝えることは、よくあります。
 
ちゃんと対応されてないと、生徒がまた夫に愚痴って
また通達するのです。
 
聞いたところによると
留学サポートって、委託業務で
生徒担当するのに1ヶ月一人あたり、1万円くらいだそうです。
 
留学させる親御さんは、子ども一人に留学費用もっと払ってますよね?
ウェブサイトに「現地での手厚いサポート」ってたいてい書いてありますよね?
手厚いサポートが受けられると信じて、高い留学費用払ってるんですよね?
 
でも直接「現地で手厚いサポート」してくれるはずのサポーターに渡るのは、
それくらいだそう。
業界ではそれが通常だそうです。
 
それじゃあ、1ヶ月10人以上担当しないと、やっていけないじゃないですか。
オークランド暮らしだったら、それ以上に。
 
「海外在住民の善意」に頼りすぎ。
海外在住だって、生活があるんです。
生きてる人間なんです。食べていかないといけないんです。
生活費の高い、このNZで。
 
メールや直接面談、相談ごと。
海外の留学先で不安な生徒たちを、10人15人も
親身にサポートしろっていうことに無理があって
サポートが忙しすぎたら、多感な年代の子は相談しづらいし
 
生徒をサポートする側が、
生徒にちゃんと向かい合っていない。
ちゃんと生徒をサポートできるような、環境を組織が整えてない。
 
そういう労働環境を強いる組織の中心部だって、どうかしてるんじゃない?
 
子供に「手厚いサポート」してほしかったら
サポートする人に、適正な扱いと報酬がされているか確認したらいいですよ。
 
実際は、組織の指示で働くのに
組織の一員として、労働者として扱われていないことに
改善を求める英語講師たちのニュースが、日本にあったけども。
 
他の業界もそうだろうけど、
教育業界では最前線の人たちが、適切に扱われてないんですよ。
だからNZでは先生のなり手も、全然足りないじゃないですか。
 
サポーターや最前線で働く人の「善意に頼る」から、
企業にどんなに「立派な理念」があろうとも、
守る人守らない人、ふざけんなっていう人が出てきて
組織の対応にムラができて。
 
いろんな国で平然とはびこる労働環境が
今回このNZで、立派な理念を守らないテキトーな人たちに
たまたま、私たちが振り回されてしまったんじゃないだろうか?
 
だらしない大人たちには、頭きたけど
組織中心部のあり方はどうだったのか、非常に疑問です。
 
***
 
とにかくここまで来るのに、
この2月は、エネルギー使い果たしてぐったり疲れたので(笑)
 
夫婦で、ねぎらいの映画を観に行きました。
 

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私たちは、NZ Labour党のメンバーですが
映画は、レイバーの友に勧められた「VICE」
 
気晴らしの映画も、政治。。。(^^)
いつもこういう会話の夫婦なので、これでいいんです。
 
アメリカのディック・チェイニー元副大統領の伝記映画。
 
日本には公式サイトもありますね。
公式サイトやトレーラー観ないほうがいいかも。
 
政治に関心がある・ないに関わらず
これまでアメリカを観てきたそれぞれの視点があると思うので
 
イメージやカラーに影響されちゃうから
公式サイトやトレーラーを観ないで、
今持っている視点のまま、観たほうがいいんじゃないかな?
 
全部じゃないけど
トレーラーって、なんでわざわざ鬱陶しく胡散臭く作るんだろ?
 
コメディだけど、現実に起きたこと背景はシリアスなので
観てよかったです。考えさせられた。
 
それと、エンディングの後まで、せっかちにならずに
ちゃんと最後まで観ましょう。
 
「こういうことを、分かるように形にしてくれる人がいて良かったね。」と
夫と話しました。
 
シネマ場を去る老紳士が、去り際に私に手を振ってウインクしてたので
彼もきっと気に入ったのでしょう。
 
クレイジー。
見えてるのに見てないフリするのが、自分はしんどいから
それなのに、政治参加できないなんてもっとしんどいから
アメリカで暮らすのは、自分にはできないだろうなあ。
 
観終わって、しばらく考えてた。
 
自分は、これから死ぬまで、なにができるんだろう?
 
 
<新生活の始まり。2月。>
 
ニュージーランドでは、クリスマスが過ぎて夏休みの終わった2月が
新学年、新生活の始まりの時期です。
 
「明日、ダニーデンに発ちます。」と
私たち夫婦に、世話になったからと
わざわざあいさつに来てくれた、次男の親友Aくん。
遠くの大学に通うことに。
 
親一人子一人なので、事情があって夜一人になってしまう時に
昔からうちによく泊まりにきていました。
 
頭の切れるしっかりした子だから、大丈夫だと思うけど
その成長の早さに、胸が一杯になる。
これからの事を、いきいきと話してくれた。
ただただ、無理しないようにね。
 
それから事情があって、うちでしばらく居候していた
次男の別の親友、BくんCくん。
新生活のスタートも、うちから送り出しました。
新生活が本格的になったら、なかなか会えなくなるだろうから
たまり場だったうちに、来てくれてたのかな。
 
大きくなったね、みんな。
それぞれの道を進んでいくね。いいね。
 
自分の子もよその子も、一緒くたにあちこち世話してると
疲れたーいつ終わるんだろう?と思ってたけど
みんないい若者になってきて、私の手を貸さなくてもいいようになるのは
さみしいけど、うれしいな。いや、さみしいな。
そのうち慣れてくれ〜
 
進みたい道を見つけて進んでいく、若い君たち。
 
厳しい道に、仲間たちが次々方向転換していくのに
あきらめずに進む、長男。
 
障害を克服する努力を続けながら
険しい道に進むことをあきらめない、次男。
 
進学が決まるまで、非情などんでん返しがあったけど
お母さんとお父さんは、なんとかスタート地点までは連れていったよ。
全力で。
 
その先は、もう君たちの人生。
険しすぎて進む道を変えようが
新しい道に出会おうが、君たちの自由だよ。
 
仲良く一緒に、汗まみれになって学費と生活費を稼ぐ2人。
兄弟一緒で楽しそうで、いいね。
 
進みたい道を見つけて進んでいく、若い君たちへ。
 
もう私の助けの手は、そんなにいらないかもしれないけど
 
いつまでも、応援しているよ。
 
邪魔にならないように、見守っているよ。
 
 
みっともない、だらしない大人たちよ。
 
未来に向かうキラキラした若い意志を、踏みにじるなよ。
 
若い心に向き合うなら、ちゃんと魂込めろっつうの。
 
 
みっともない。
 
 
恥ずかしくないのか?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

Catching up NCEA credits! NCEAのクレジットが足りない!!!

大学やポリテクニック、専門学校、就職のための
NCEAのクレジット(単位)が足りないと困りますね。
 
でも
2月中旬か終わりまでは、まだ打つ手があるかもしれませんよ。
 
*****

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今年は、1月15日にNCEA レベル3の結果が出ました。
 
NZでは、大学に入るためには
NCEAという全国統一の高校教育認定資格で
University Entrance、通称UEと言われる大学入学資格が必要です。
 
NCEAはレベル1・2・3とあって
 
高校5年間のうち、後半3年間で
Year 11- Level 1
Year 12- Level 2
Year 13- Level 3
 
だいたいこういうペースで進みます。
レベル3までCredits クレジット(単位)を合格して取得していきます。
不可・可・良・優で評価されます。
 
UE資格
  • レベル3を、合計で最低60クレジットか、それ以上
  • レベル3で認められている3科目で、それぞれ14クレジット
  • 英語・レベル2かそれ以上で10クレジット(読みで5クレジット、書きで5クレジット)
  • 数学・レベル1以上で10クレジット
 
うちの高校では
(大学入るのに)UEはあくまでも『最低限』だから、
UEを大きく上回るような勉強ができるように、親もサポートがんばりましょう!
と釘さされます....。
 
でも高校3年生にあたる、Year13の生徒の中には
1月15日のNCEA結果発表で
「クレジットが足りてない!!!」こともありますよね。
 
Year11か12なら、まだ追い上げることもできるけど
Year13だと、ものすごく焦ります。
本人も、親も。
 
 
<NCEAのクレジットが足りない時は?>
 
*とにかく、まずは自分の高校に連絡してアドバイスを受けましょう。
 
NZQA(教育関係の政府機関)は、
通常2月終わりまで結果の変更を受けつけるので
不足クレジットが20クレジット以下の場合は、学校が再開する1月後半に
追試をしてくれる学校もあるそう。

Talk to the school about making up credits

NZQA will usually accept NCEA results up until late February. If your young person missed out on 20 credits or less, their school may allow them to make up the credits when they reopen at the end of January.”

 
でも。
うちの高校だと、
結果発表が1月15日で
夏休み中の高校のオフィスが開くのが、1週間後の22日
追試はしてくれないのです。
 
1週間待ったのに、学校は助けてくれないのか〜!ということも。
 
なので、それまで通学してた前年度中前までに
進路相談の先生と仲良くなっておくと
「なんかあった時はかけて来なさい」と携帯番号を教えてくれたりします。
それで、オフィスが開く22日より前に
相談することもできるのです。
 
先生のご厚意で、携帯番号を教えてもらってあります。
 
 
*大学や大学レベルの教育機関で、
サマースクールや進学・大学入学準備コースに進んだり
通信制スクールでNCEAの追試験を受けて、クレジットを増やす
 
 
少しクレジットが足りない(3〜6くらい?)だと
高校からは通信制スクールにすぐ連絡するよう、勧められるそう。
 
主に、前出のCarrier NZでも紹介されている
Te Kura (Correspondence School) です。
 
 
このスクールのサマースクールでは、夏休み中の短期間に
大学レベルの教育、職業訓練や就職のために
クレジットを増やしたい人を受けつけているそうです。
 
入学資格などについては、サイトをチェックしてくださいね。
 
これまでの経験もまじえて
おおまかに流れをまとめてみました。
 
<NCEAテストの流れ>
 
*一年を通して、NCEA校内テストが行われる。
 
11月中にかけて・高校でNCEA校外テスト
 
11月26日 Te Kura入学受付開始
12月17日 Te Kuraサマースクール始め 
 
1月15日 NZQAサイトでNCEAの結果発表
1月22日 高校のオフィス再開で追試してくれるかどうかがわかる
 
2月5日   Te Kura入学受付終了 
2月7日   課題の下書き提出日
2月12日  2018年度の成績記録のための最終課題提出日
2月22日  Te Kuraサマースクール終わり 
 
そして、16〜19才で
2018年にNCEAのテスト代を払っている生徒は
この追試代は2月中なら、料金がかからないそうです!
 
電話相談スタッフも、親切なので
わからないことや、入学資格があるかどうか
電話して聞いてみましょう。
 
 
 
1クレジット(単位)に対して、勉強時間10時間は、いるそうなので
4クレジットだったら、40時間。
 
課題提出最終日の2月12日までに
 
 1. 必要な勉強時間(+オンライン学習の仕方になれる時間に、1日ほど)が
         取れるかどうか
   2. 自分に必要な科目の課題があるかどうか
  (一度受けて、不可だった課題は受けられない)
 
特に2は、間違えないように
気をつけて、念入りにチェックしましょう。
 
 
NCEA学外テストを受けて、うまくいかなかった生徒は
結果が出る前にサマースクールに申し込んで
念のためにクレジットをとっておくケースもあるのだそうです。
 
利用している生徒のお母さんに
オンライン学習のページを見せてもらったのですが
私でもわかりやすくて。
サポートも親切にしっかりしてくれるのだそうです。
 
話聞いて、ママ同士、すごくホッとしたのでした。
なんとかなりそうかもね、って。
 
2月中に、2018年度のNCEA結果変更できる可能性があったら
あきらめないで、
でも大急ぎで動いてみるのもいいかもしれませんよ!
 
進路がちゃんと決まるまで、あとひと踏ん張り。
 
がんばりましょうね!
 
 
 
 
 
 

NZで、ヘアドネーション(髪の毛の寄付)しました!

「高いポニーテールにして。」と言う
 
娘の長い髪を、いつ切ろうかねぇと
 
ゆったりとかす、新しい年の始め。
 

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「髪の毛、寄付できないかなあ?」と娘が言うので
 
さっそく、調べてみました。
 
というわけで、ヘアドネーションするのは
娘の髪の毛です(^^)
 
***
 
日本でも「髪の寄付」が話題になっているそうですね!
 
 
さて。
私たちの暮らすニュージーランドでの「髪の寄付」ですが。
 
ここでも、ピンクリボン運動でおなじみの
Breast Cancer Foundation(乳がん財団)によると、
 
髪の毛の寄付は、財団では受け付けていないけれど
寄付の受付先として
 
ダニーデンのFreedom Hairという、かつら専門店を紹介していました。
 
 
ニュージーランドでは
毎年200万ドル相当の毛髪を、主に中国から輸入しているそうです。
 
西欧諸国でカツラやエクステの需要が増えているので、
品質基準がきちんと設けられないまま、取引が行われているのだそう。
 
このFreedom Hairでは、脱毛症やガンなどの病気によって
長期的に頭髪に悩みを抱える人たちのために
品質基準を設定して、かつらを提供しているということです。
 
 
 
ちょっと聞きたいこともあったので、お店に連絡してみると。
 
想像してた通り、とても気さくでフレンドリーなスタッフさん。
 
スタッフの中にも、メディカル・ウィッグが必要な人たちがいるそうです。
 
需要が高いのに、ウィッグの提供が追いついていないそう。
今回の寄付に関しても、私たち母娘にものすごい感謝をしてくれたので
娘はとてもいい気分で寄付することにしたのでした(^^)
 
 
<寄付する髪の毛の基準「Freedom Hairの場合」>
 
  • 最短で14インチ(35.6cm)で、それ以上の長さがあること。長ければ長いほど良い。
 
  • パーマやヘアカラーをしたことのない、完全に自然のままの髪。(ヘナ染めも不可)
    
             一つのウィッグを作るのに20人分ほどの毛髪が必要なので、
            時間が経って色が変わってしまったり、
   ヘアカラーで弱った毛は使えない。
 
  • まだらな白髪混じりの髪は、不可。ほとんど白髪の場合はOK。
 
  • 清潔で完全に乾いていて、切り口から1.5cmくらいの部分をヘアゴムでしっかりとしばる。
 
  • 床に落ちた毛は、送らない。
 
 
前出の日本のヘアドネーション、JHD&Cよりも
基準がきびしいです。
 
  • 31cm以上の長さ
  • 完全に乾いていること
  • カラー、パーマ、ブリーチヘアOK
だそうです。
 
 
<髪の毛のカットと寄付方法「ニュージーランド編」>
 

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結んでいたら、知らず知らずのうちに伸びてた髪。
髪の毛は清潔で、完全に乾いている状態で。
よく伸びたねえ〜。
納豆好きだもんね。
 
 
1・頭の後ろの中心を、半分に分けて
さらに耳上を分けて、4ヶ所に分ける。
(髪の量が多い人は、もっと分けたほうがカットしやすいです)
 

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2・それぞれ分けた髪のカットする部分の1.5cmほど下を
ヘアゴムでしっかり束ねる。
 
*ここで
「長ければ長いほど、ヘアスタイルに富んだウィッグができる」そうなので
あんまり短くしたくない娘に、慎重に交渉していきました。
 
後で切りすぎて、せっかくの寄付で嫌な思いさせるのは
嫌ですもんね。
 
「長ければ長いほど、患者さんが喜ぶんだって。(ママ)」
 
交渉の結果、最低限結べればいいよ、ということになったので
そこは守って、カットしていきました。
 
 
3・カットする前に、髪が14インチ(35.6cm)以上あるかを
確認してから切る。
 

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14インチ越えで、18インチほどに。ありがと娘(^^)
4・カットした髪を、プラスチック袋に入れてから
連絡先などを記入した寄付申込用紙も
大きめの封筒に入れて。
 
FreePost用の宛先を、手書きでいいので書いて
ポストに投函。
 
FreePostというのは、受け取るFree Wigsが
郵送費を負担してくれるので
寄付する人は指示された通りに、宛先を書けば届くのです。
 
 
もし送っても、品質基準を満たしていない場合は
破棄するか返送してくれます。
もったいないから送る時は、基準をちゃんと満たしましょうね。
 
18歳以下だと、希望すれば感謝状も発行してくれます。
 
 
そして、日本のヘアドネーションと違うところは
 
 
Freedom Hairでは、送った髪に対して報酬が支払われます。
 
「えー寄付したいんだから、お金はいいのに」という気持ちになるけど
発生した報酬をどうするかは、選べるようになっています。
 
 
(1)報酬を、髪を寄付した人の銀行に振り込む。
 
(2)チャリティ先を指定して、報酬を寄付してもらう。
 
(3)経済的にウィッグの入手が難しい人に援助をする。
 
 
娘は(3)がいいそうです。
 
 
知らなければ、ゴミ箱行きになっていた髪。
 
娘の思いつきで、誰かのお役に立てたし
ママは勉強になった。
 
ありがとう、娘!
 
ずっとロングだったので切る前は、ちょっと心配そうでしたが
 
軽くなった髪は、楽だし
ママのヘアカットでも大満足してくれたので、大成功!
 
メディカル・ウィッグを待っている人がたくさんいるし
 
質のいい髪が不足しているということなので
ぜひこれからも、まわりにも勧めていくつもりです。
 
 
地元NZの高校では、生徒たちの前で頭を剃って
寄付金を集める寄付が毎年あって。
 
息子も高校でやったことあるんだけど
切った髪は短いからか、捨ててたそう。
 
NZ在住でなければ、Freedom Hairには寄付できないそうですが
35cm以上の髪があったら、ぜひ簡単なので
 
寄付したり、声かけてみてください!
 
日本にいる人も、海外にいる人も
それぞれの国のヘアドネーション活動を調べて
やってみるといいですね!
 
***
 
さっき「髪の毛届きました〜」ってメールが。よかった。
 
 
 
新しい年になって、まだ半月プラス過ぎただけなのに
 
「誰かのために」生き生きと活動してる人たちとの出会いやお近づきが
 
すでに、いくつもありました。
 
 
うれしいな〜(^^)何かいいことあるのかな、今年は。
 
 
私も「誰かのために」できること、
もっとやっていこう!
 
勇気づけられた、
 
新しい年の始まりになりました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

自分が、壊れないように。


2018年の暮れ。
 
日本で、外国人労働者の受け入れ拡大に向けた法案が成立しましたね。
 
ウン10年と、私の年齢近くも(!)長いこと日本で暮らすイギリス人の友人が
この受け入れ拡大について
 
「外国人をだます、悪徳仲介業者が増えなきゃいいんだけど…」
心配していました。
 
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昨年父が亡くなって、急遽日本に帰った時にも
日本のテレビでは、このニュースがよく流れてて。
 
受け入れ態勢が整っていないのに、という反対意見と
拡大を歓迎する人材不足の現場の声が、ありました。
 
 
今は亡き父は、私が子どもの頃
派遣あっせん業者に、賃金をガッポリ取られる
多くの外国人労働者たちに直接
何度も業者を通さずに、労働に見合った賃金すべてを渡していました。
 
そして、外国人労働者を気の毒に思い
時に詐欺まがいのあっせん業者といがみ合ってでも
直接外国人労働者に、賃金を渡すことを続けていました。
 
ガンコ父ちゃんだったけど
子どもの頃から、そういう父を見てきて
とても尊敬していました。
 
そういう父の背中を見て育ってきたからか
 
父が大事にしてきたものは
 
娘の中にも埋まっています。
 
こうして。
 
***
 
 
こうやってブログを書き綴るのは
 
「私のように、だまされて、利用されないでほしい。」というのが
1番の理由です。
 
故意に人をだまして悪用した人物は
 
実名とその行為は、公表される覚悟を持つべきだし
 
公表されるべきだと思う。
 
 
ニュージーランドで会社を起こしていた元雇用主は
 
永住ビザを確実に取得した当日に、私を不当解雇しました。
 
司法での闘いの後、審判に勝利することで
 
不誠実な行為を
公文書として、公の場に明らかにする権利を得ました。
 
 
ここまでの道のりで、私が本心で望んでいたのは
 
 
 
元雇用主がだましたのが、私なのは
何か理由があったのかもしれない。
 
自分なら根気強く、あきらめずに、粘り続けられるから。
 
他の誰かだったら、とっくのとうに
泣き寝入りしてしまっていたかも、しれないから。
 
「自分は悪くないし、つらいのは自分のほうだ。」と
何度も元雇用主は言っていた。
 
私がなぜ傷ついているのか説明しても
一切理解できないと
「全然わかんない。」と首をかしげるばかりだった。
 
 
 
「自分は正しい」と主張し続けるから
 
じゃあ、本当に「正しい行為」なのか
第三者に
国の機関に聞いてみましょうよ、というのが
 
私が、法的手段に出た理由だったし
 
元雇用主には自分の間違いに気づいて、謝罪や和解する機会は何度もあった。
こっちが費用を負担して、何度もそのチャンスを与えた。
 
けど、相手は自分の正当性を
第三者に、国の機関を前にして主張することから
ずっと逃げてきた。
 
こっちは、証拠も徹底的に揃えて。
 
問いただす気満々でいたのに。
国が入ってきたら、逃げまくっていた。
 
 
だから
「何でこんなことしたの?」
「何でこんなウソが、次々つけるの?」
自分も他人も、知りたかったことは聞けないまま。
 
わからないままだから
外国人、移民、労働搾取、不正、詐欺、そんなニュースを聞くたびに
いちいち思い出してしまう。
 
独りで闘って、精神的に不安定になって苦しかったあの感覚を。
 
 
だました人間が、はっきりしてくれなかったから。
 
 
そして、残念だけど
 
これは同じ日本人同士の間でも、起きてしまったこと。
 
日本人同士なのに。
 
思いやりを持って接しても、あっさり裏切られる。
 
 
<2018年、よかったこと。>
 
この踏みにじられた権利を、
人には黙って
独りで考えていると、
自分のほうが気がおかしくなってるんじゃないか?
 
お人好しな自分の方が悪くて
自分のほうが、キチガイなんじゃないかと思い始めた。
 
私の気はおかしい
 
いや、おかしくないの、繰り返し。
 
夜中に、トイレで突然涙を流す。
夜中、考えが止まらなくて、寝られなくなる。
 
それでも、目が覚めてる間のほとんどは
年頃の子供3人がいる母親だから
 
子供たちの前では「元気で明るい、お日さまのような母親」であろうと
がんばり続けた。
 
そんな妻の無理を見て、夫は闘うことをやめてくれと反対したし
 
闘うことをやめない妻は、夫も闘うよう説得しながら
 
弁護士もつけずに、独りで闘い続けた。
 
 
だから、本当に元雇用主の行いは、彼の言うように、正しかったのか?
 
初対面だろうがなんだろうが、身内以外の人に話すようになりました。
 
自分が壊れる前に。
 
***
 
あなたがもし、
あなたの権利を踏みにじられて、苦しかったら
 
誰でもいいから
「あなたは、わるくない。」
「あなたは、間違ってない。」という言葉を
 
なるべくたくさんの人から、もらってください。
 
なるべく、たくさん。
 
自分が、壊れる前に。
 
 
その言葉は、人からもらったほうが、断然いい。
 
人からもらったほうが、力があるから。ホントに。
 
 
 
だから、自分が壊れないように
2018年には
 
 
この方にも、自分に起きたことを話してみたのでした。
 

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その内容に、強い不快感を示した
この国の住宅・交通大臣からいただいた言葉は
 
紛れもなく、強くて熱い力になりました。
 
 
そして、この方にも話しました。
 

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とっても穏やかな移民・労働大臣。
和やかに話してたのに、私が受けた不当解雇の体験を口にしたとたん
 
大臣のまわりの空気が、グワッと変わって
 
まだ自分は痛みを回復するのに、もがいてる最中なんだろうけど。
 
だけどもその熱が、どれだけ「私を取り戻す」力になったか。
 
移民・労働大臣からいただいた言葉も、宝物だし
あの気迫は、一生忘れることはないでしょう。
 
どんなに反対されて、独りぼっちだったとしても
心の思うままに、闘ってよかったんだ。
 
大臣は、権利を侵害されたと主張することは
「あなたの当然の権利」だと、力強く話してくれました。
  
だから、あなたが権利を侵害されたら
とにかく誰かに
Citizens Advice Bureau (CAB) でもどこでもいいから、話してください。
 
 
こうやって体験談を書いているのは
だまされないように、前もって
気をつけてほしいからです。
 
でも、残念ながら不当扱いを受けてしまったら。
 
私の体験談から役立つ部分があると思うので
 
どうか、あなたの正当性を主張するために、使ってください。
 
私には、精神的苦痛に対する救済措置としての損害賠償金は
今も払われないので
 
私は自分で
「精神的苦痛」を、和らげていく方法を
 
こうやって書いたり
人から言葉をもらったり
体験を誰かの役に立てること
 
いつか癒えていくんじゃないかと、模索しながら
試行錯誤でやっていくしかないのです。
 
反省もせず
何もなかったように
どこかで暮らしているだろうから。
 
「自分は正しい」と、まだ思っているかもしれない。
もう忘れているかもしれない。
 
#MeToo運動もそうだし、性犯罪、虐待、犯罪、差別も
被害者が声をあげなければ
人権侵害が減ることはないし、
新たな被害を防ぐこともできない。
 
今もこれからも
5年先10年先の、このニュージーランドに移住したい人たちにも
 
誰かが、あの手この手で、不当に扱われたり
不正移住に利用されたり
労働搾取や不当解雇の被害に遭わないように
 
どうかなるべく多くの人に、この体験を伝えてください。
 
お願いします。